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(望side)

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待ちに待った夏祭り当日


勇気を出して先輩を誘った日からはや半月


ジメジメした夏の暑さの中先輩の姿を探す


夏といえど、19時を過ぎれば段々と暗くなってくる


約束の時間より30分も前についてもうたことなんて今まであらへんかったけど先輩と出会ってからはそんな初めてがたくさんあって


1人でおってもこんなドキドキするのに先輩がきたら俺の心臓はいったいどうなってまうんやろうか


前お昼ご飯を一緒に食べた時に言うとった先輩の誕生日


それがこのへんにある夏祭りの日と重なっとって


好きな人の誕生日に好きな人と夏祭り、だなんてこんな素晴らしいことはなくて


まぁ、ずっと誘えなかったんやけど


でも、でもやで?


今日こうして先輩を待つことが出来とるからオールおっけい


浴衣姿の可愛い女の子たちにチラチラ見られるけどそんなのも無視できるほど俺の心は浮き足だってるねんもん!


赤「…こたき?」


控えめに呼ばれた俺の名前


その声を辿れば紺色の浴衣を着てる先輩がおって


桃『っ!めっちゃ似合ってます!』


赤「ありがとう」


照れくさそうに笑うその姿にどくんと心臓が大きく音を立てた


赤「…行かへん?」


背を向けた先輩がどこかへ行ってしまいそうな気がして先輩の手を掴んだけどそのまま離れることはなかった

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作者名:ふぉん | 作成日時:2021年5月1日 21時

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