寂滅の天使は夜に笑う3 (ページ33)

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114阿部side ページ33

岩「やっぱ舘さんと目黒は強いな。超飛ばしてんじゃん」

目「舘さんには敵いませんけど笑」

宮「いやでも今日は翔太と同じく結構ヤバイかも。」

目「えー舘さんでも⁈ならそんな飛ばさないほうが…」

向「だてのかいほーならいくらでもするでー」

宮「康二の介抱…」

阿「怖すぎるね笑」

必要以上に世話を焼いてくれる康二が目に浮かぶ。

二日酔いでも深刻な病気レベルで心配しちゃうんだよね、康二は。

岩「まってまって、佐久間めっちゃ顔赤い笑」

佐「え？」

阿「ほんとだ笑」

隣に座る佐久間の顔を見るとゆでダコのように真っ赤だった。

目「佐久間くん弱いんですか？笑」

佐「弱い、ね」

そうだ佐久間お酒めちゃくちゃ弱いじゃん。と今更思い出した。

翔太を連れ戻すための作戦で、佐久間は酒で弱っている自分を翔太に助けさせた。その時も本気で酔い過ぎたらしい。

阿「明日は康二についていてもらわなきゃね」

佐「それは勘弁！」

向「なんでよおー！」

佐「だってトイレ行く以外、片時も離れなさそうだし！」

向「それはまちがい！トイレも極力いかないようにするからな！」

佐「もっと怖いじゃーん！」

お酒が入るといつも以上に騒がしくて時間が経つのもあっという間。もう夜も深い時間になっていた。

ベロベロに酔っ払った佐久間は良く喋るし、良く笑う。来た時こそ大人しかったものの、喜怒哀楽を出すのが上手な方だからお酒が入るといよいよリミッターが外れるのかも。

佐「阿部ちゃんぜんぜん呑んでないじゃん！折角なんだから呑みなよー！」

いやいや。三本あけてるんだからまあまあ呑んでいる方じゃん。

阿「佐久間これみえてる？結構のんだよ？あと佐久間まだ一本も飲み切ってないよね⁈」

佐「あーーーー四…いや五本？よくのんだねえ」

阿「さんぼん！佐久間の視界いまどうなってんの⁈絶対ゆれてるよね？ガタガタだよね？」

佐「なんてー？」

阿「佐久間が佐久間じゃないみたいだぁ…」

向「それはちゃうー！」

目「酔っててもツッコミ忘れないの才能…」

佐「俺より酔ってる人いるじゃん！」

岩「まあ一番コイツが弱いからな。」

今日も本人は自覚なしか。さっきから一言も話してないけど、

阿「ふっか。お前佐久間に負けてないよ…笑」

この中でダントツに弱いからねえ。