110向井side ページ29
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俺らが外に出たときには、当たり前だが既にラウの姿は見当たらなかった。職業柄、いざという時のためにラウのスマホの現在地が分かるようになっているんやけど持っていないみたいだ。
しかしふっかさんも抜かり無いから、腕時計や靴にも現在地が分かるチップを埋め込んでいたお陰で追うことができた。
岩「なんか…平和じゃね?」
佐「周りに花が見えるんだけど」
向「その通りやな」
歳の近そうな男の子と笑顔で話してるラウに少し拍子抜けした。けど、あんなに楽しそうなラウを最近見たやろうか…?
笑うことには笑うし、俺らとも仲がええ。でも何かちゃう。
もしかして、これが友達ってやつ?
向「そっかぁ。」
ラウは来た時と比べたら随分大人になった。心もこうして大人になって、きっと外にも沢山の友達を作るようになるんやな。
ラウは真っ白が似合う人やから、俺らとは違くて外で生きていけるようになるとええな。
その一歩がこれなら、どれだけ喜ばしいことなんだろう。
無断外出っていうちょっとした反抗をしたことと、友達が出来たこと。なんか成長を肌で感じる。感慨深いなぁ。
ほほえましいし、かわいいわ。
…なんか偏差値がえらく下がったな笑。
向「ふふっ」
宮「康二?」
向「嬉しくて」
宮「そうだね、良かったよ。逆にここまで来た甲斐があった。」
岩「ふっかが過保護なのも分かる気がするわ。…てか佐久間、表情筋ゆるゆるじゃね?」
渡「もう保護者じゃん笑」
向「あ!ほんとや!」
佐「俺にも可愛いって思う心はありますー!」
向「たくまくんが素直⁈ラウ凄いわ。」
子供が持つ不思議な力に五人が見事打ち抜かれ、ワイワイガヤガヤ盛り上がった。
…そんな時にことは起こった
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作者名:霜 | 作成日時:2020年9月21日 18時