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46:カフェオレ ページ46
そうやって上手く眠れないまま過ごす日々は、確実に体も精神も蝕んでいく。
でもその反面で今ならなんでも出来ちゃいそうだなんて思ってしまう思考回路にもなる。
…多分これはヤバイやつだ。
身体がSOSを出してる。
自分でもそれに気付きながら、無視して仕事をする。
今はそうするしかなかった。
そうしなきゃ、樹のことを考えて、どんどんと息苦しくなってしまうから。
相変わらず心配をしてくれてる阿部くんが、カフェオレをくれた。
ここのところ毎日のようにくれるから、なんか逆に気を遣わせてしまって申し訳ない気分。
「いつもありがと。ごめんね?」
「いや、俺は」
何か言いたそうな阿部くんに首を傾げると「なんでもない。無理だけはしないでね」と笑われた。
心配しすぎだよ、阿部くん。
そんなことを思いながら阿部くんからもらったカフェオレを体に流し込む。
口の中に少しだけ残る苦味は、今の私みたいだ。
前にも後ろにも進めなくてそこにただ居座り続ける。
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作者名:もえぎ | 作成日時:2021年9月15日 22時