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俺は混乱する脳内を自分なりに整理したくてわざとゆっくりと話し始めた。
「俺はね…ずっとお前とみつの関係に嫉妬してた。お前の隣はみつがお似合いだって…俺は相応しく無いなって…凄く距離を感じてた。だけど、お前からあーゆーこと言われて一瞬でもその距離が縮まったんじゃないかって勘違いしていい気になってた」
「そんな…」
「こんな俺にも一応ちっぽけなプライドもあって…もしお前がみつを選んでみつもお前を選んだらその時は笑顔でお前の背中押すって…みっともなく縋ったりしないって…そう決めてたんだ」
「わた…」
「俺にはお前が幸せになってくれさえすれば良いって思ってた。でも、それは偽善だって別れてから気づいたよ。ずっと…ずっと、お前が好きだった…そんなの身の程知らずだって分かってるけど…」
そこまで一気に言ってから恐る恐る太輔の様子を窺うと涙で綺麗な顔をくしゃくしゃにしていた。
「わた…っ、わた…違うっ!」
「え…?」
「わたが欲しかったの…他にはなにもいらない。わたがどんどんみんなに知られて人気者になってきてオレ焦ってた…オレの渉なのにっ!って。だからあんなこと…ごめんなさい…」
「太輔…」
「好き…わたが好き…」
そこまで言葉を聞いて堪らずその身体を引き寄せて抱きしめた。
「オレから…離れていかないで…」
お願い…って消え入りそうな声で囁きながらぎゅっと抱き返されて愛しさが募る。
「離れないよ…太輔が俺を置いていっちゃわない限りね」
「そんなことゼッタイしないもん…」
「くすっ…まぁ俺も置いてかれないように頑張るわ…」
おどけてそう言いながら男にしては華奢な首筋に手を添え太輔の顔を引き寄せる
唇と唇の距離がゼロになる
離れ合っていたココロとカラダの距離がようやく埋まった気がした
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緒直(プロフ) - 完結お疲れ様でした!と、おめでとうございます。短編の時から大好きな作品で毎回更新を楽しみにしておりました!すれ違い続ける2人の感情に涙する事もありましたが最後には笑顔で幸せそうな彼らになって私も幸せな気持ちです!素敵なお話をありがとうございました♪ (2016年9月13日 0時) (レス) id: 8f38dfd30e (このIDを非表示/違反報告)
みつる(プロフ) - 完結おめでとうございますvお疲れ様でしたvvタイトルが示す通りの距離、隔たり…すごく切なくかなり太輔さんに感情移入して読んでた作品です♪渉さんの所へちゃんと思いが届いて身の心も包まれて良かったねv太ちゃん♪凄く素敵なお話ありがとうございました♪ (2016年9月13日 0時) (レス) id: 14851cd1e7 (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - すみません。こちらにもフォロー申請は来ていたのですが、まだフォロー許可待ちになっています。もう一度ご確認いただいてよろしいですか? (2016年9月12日 17時) (レス) id: b35bb13645 (このIDを非表示/違反報告)
you☆彡(プロフ) - 北斗さん» 今承認させて頂きましたのでご確認くださいませm(_ _)m (2016年9月12日 16時) (レス) id: d9bdb00312 (このIDを非表示/違反報告)
北斗(プロフ) - フォロリクしたのが外れていたみたいで、再び申請させていただきました! (2016年9月12日 15時) (レス) id: b35bb13645 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:you | 作成日時:2015年9月6日 16時