Episode099 ページ50
ブブーッ
ここまでの結果は3ー0で私がリード。数日前に行った模擬戦よりも、京介の調子が悪かった。京介はガンナーとアタッカーの万能手で、私と若干似た戦闘スタイルだ。けれど私がグラスホッパーで加速し弧月の補助でトリオンキューブを使う機動型なのに対して、京介は相手との距離、戦闘の状況に応じて武器を使い分けるタイプ。尚且つ守りも硬めな重心型なので、少し似ているとは言えども全く違うのである。そう、はっきり言って私は防御が硬い相手との戦闘は分が悪い。私はひたすら攻める火力型だが、だからといってトリオン量が出水のように桁違いに多いわけでもないし、時間がかかれば消耗だってする。そこを突かれて攻撃されれば当然落ちる可能性もあるわけだがら、まさに矛×盾で、相容れない相性なのだ。
「こっちから行きますよ!」
ドドドドドドッ
京介が銃から弾を乱射し、私はひたすらそれを避けていく。ああ、この間合い苦手なんだよなあ。距離を詰めないとこちらの攻撃は当たらないし、けれど京介がいい位置に撃ってくるからそう簡単には近づけないし。
「メテオラ!」
「、!」
弧月の間合いまで踏み込めないため、仕方なくこちらも弾で反撃せざるを得ない。数発放ったものの撃ち合いはあまり得意ではないので、このメテオラは目くらましとして、さっさとグラスホッパーで詰めて殺ることしによう。
「っ!よっしゃ……」
私のブレードは、思ったのとは違う感触に触れた。トリオン体の柔らかさとは違う、もっと硬い物体……
「げっ、今のタイミングからフルガード!?」
ザクッ
ブブーッ
私はそこで一旦ベッドに落ちる。くそ、一本取られたな。しかし悔しがっている暇もなく、すぐに四本目のゲームがスタートした。さっき、私がグラスホッパーで詰めるワンテンポ前の京介は、確かに両手が塞がっていた。弾を撃ちながら弧月も握っていて鞘には入っていなかったし、どう考えても私が踏み切る前に決断しないとフルガードは無理だ。遠距離戦を嫌った私がグラスホッパーで来ると踏んで、予めフルガードの準備をしておいたのか……?
「アステロイド!」
そうなれば相手が予測できないような攻撃を仕掛けて、さっきみたいなパターンを潰せばいいだけだ。私はありったけのアステロイドを振らせ、京介の周りの建物に当てた。そのまま足場を崩して上から攻める作戦だったが、京介が予想外の場所に逃げたのでその作戦が不可能になる。
「げ……1ー1で室内戦かよー」
そう、京介はマップのマンションの個室に身を隠したのだった。
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亜桜(プロフ) - 深未さん» つけてないですよ〜! (2019年12月18日 8時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
深未 - 夢主ちゃんバックワームつけてないの?笑 (2019年12月18日 0時) (レス) id: cdb3fa391f (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - 霧月さん» そんなに嬉しいお言葉を頂けてうれしいです(T^T)続編更新致しましたのでそちらもよろしくお願いします! (2018年10月8日 12時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
霧月(プロフ) - とても面白いです!!夢主ちゃんの性格も大好きです!!更新楽しみにしてます(≧∇≦*)大変だと思いますが、頑張ってください! (2018年10月8日 0時) (レス) id: 77a041f6c8 (このIDを非表示/違反報告)
亜桜(プロフ) - R.Oさん» ありがとうございます(T ^ T)がんばります!! (2018年8月22日 16時) (レス) id: 69aa40c811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜桜 | 作成日時:2018年6月15日 17時