42 ページ42
sn 「うーん…そだよねぇ。悲しいけどそりゃそうか」
『…ははは』
sn 「ちゃんと寝てる？ご飯は？薬は辞められた？」
『3日に一回寝とります！ご飯はパン屋だったのでちゃんと食べてました。えらーい。
薬は
シロシビンを…』
そうもう一度ヘラっと笑えば
sn 「…うん。分かったよ。ありがとう」
酷く脆い腫れ物を扱うような目で、私に笑いかけた。
sn 「俺のことはペ神って呼んでいいからね…」
『あは〜そんな馴れ馴れしい事出来ませんって…笑』
遠慮がちに笑えば肩をガッと掴まれ真正面にペ神の顔が置かれる。
sn「…いいから。ね？」
『…はーい！』
sn 「こんなに怪我しちゃって…本当に心配してたんだから…」
『あは〜すみません！』
sn 「謝んなくていいんだよ。悪いのは俺らだから」
『いやいやいや〜お偉いさんは全部正しいですから。
庶民は従うまでです。』
うーんこれはこの世界の真理。
王や総統の言うことは全て正しい。所謂独裁主義。
この国だって、共産主義という名の独裁主義なんだから。
にゃは！ともう一度笑えば
消毒液の染み込んだコットンを持つピンセットの間がぎゅっと縮まる。
手に力入ってるんだなぁとしか思わないけれど。
sn 「…お腹の傷。丁寧に処理されてるね」
『同居人の男性が元医療従事者だったんですよ〜』
sn 「そっか…よかった。」
「ちゃんと生きてて、本当に良かったよ」
そう言いながら頭にぽん、と手を置かれた。
暖かいけれど
今の私にはアイツらと同じ音しか聞こえなかった。
何を聞いても、全て同じ音に聞こえる自分が
人間じゃないみたいだなぁ…と客観的に、そう思った
にへらともう一度笑えばペ神はまた眉を八の字に曲げ、
今にでも泣きそうな程瞳を揺らし、目を細めた。
そして、すくっと立ち上がり
「まっててね」と一言残し医務室から出ていった。
さて、
どっから出ようか。
ーー
kr sideー。
彼女はぺいんとの手を取らなかった。
優しく跳ね除けて
お休みの挨拶をされた。
あの後、3人で話し合った。
彼女を、どうにか引き止められないかと
そして随分と話した後。
結論も出ないまま僕らは各自部屋で眠りについたのだけど
彼女の過去のことが頭に木霊して離れなくて、よく眠れない。
お水でも飲んで落ち着こうとリビングに行けば
一つの紙が置かれていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 547人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白米の無い弁当 - え…ナニコノ神作品…え？夢主ちゃんの心が壊れてしまったような表現、もう他人としてwrwrdと関わろうとしてたりする表現がガチですごすぎる…早く続編出らへんかな (5月27日 1時) (
レス) id: b86b104ca2 (このIDを非表示/違反報告)
烏丸 - 無能パロのテンプレっぽさが全くなくて、夢主ちゃんのもう手遅れだって言う感じの絶望感とか、ものすごい心に響く作品でした…応援してます！！！ (2023年4月13日 19時) (レス) @page45 id: 144a6ab78e (このIDを非表示/違反報告)
稀鈴 - まじで泣いておりました🥹 (2023年1月30日 18時) (レス) @page43 id: 9135c42b7c (このIDを非表示/違反報告)
稀鈴 - こんばんはです！無能パロはやっぱり最高ですね！！ (2023年1月30日 18時) (レス) @page43 id: 9135c42b7c (このIDを非表示/違反報告)
ぽわ(プロフ) - むみさん» わぁぁあぁ！！ありがとうございます(；；)!!!!割と現実よりの辛めのお話なんですが分かっていただけてめちゃめちゃ嬉しいです…😭!!!!そのお言葉一つで頑張れます！ありがとうございます!!!! (2022年10月19日 3時) (レス) id: 4c9d995662 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽわ | 作成日時：2022年7月5日 3時
