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「どうしたの？今日は一段と酷い顔してるね」
病室に入るなり、少女はそんな言葉を投げかけてくる
ut「…まぁ、色々あってなぁ…」
少女の言葉にそう返し、先日と同じケーキ屋で買ってきたチーズケーキを少女に渡す
「今日はチーズケーキかぁ、いつもありがとう」
ut「別にええよ、手土産なしでお見舞いってなんか変やし」
「ふふ、大先生は優しいね」
ut「…別に優しくなんかあらへんわ」
いつも通り、ベッド傍の椅子に腰を下ろす。
相変わらず少女は点滴に繋がれていて、血が巡っていないのだろうかと思うほど青い顔をしていた
"この少女の病気は、治るのだろうか…？"
ふと、そんな疑問がわいた。
ut「なぁ……」
尋ねようとして、言葉を紡ぐ
「ん、なぁに？」
ut「…やっぱり、なんでもあらへん」
幸せそうにチーズケーキを食べる少女を見て、そんなこと聞く気にはなれなかった。
…否、聞くのが怖かった。
本当は薄々分かっている、治らないのだと
それでも、何故かこの少女の口からそれを聞くのは怖かった。
死ぬ、と言われるのが怖かった__
ut「…ほんま、臆病者やなぁ」
ポツリと呟いたその言葉は少女には聞こえなかったのか、返事は無かった。
「…そういえば、最近帰るの遅いけど大丈夫なの？」
そう言われ時計を確認する
今は21時…まぁ帰らなければならない時間ではない
そう言えば、最近少女の病院に通うようになってから帰るのが遅くなったな…
ut「大人やで、大丈夫や。」
少女を心配させないようそう言う。
少女は「そっかぁ」とだけ言って、食べ終わった器を片付け始めた。
「ねぇ、なんで鬱はそんなに私に良くしてくれるの？」
ut「…何でやろなぁ」
「どこまでも、曖昧な人だね。」
ut「…臆病なだけやろ。俺は、いつも自分が傷つかない道を選ぶ。」
早いけどもう帰るわ、と言って席を立つ。
「大先生は臆病じゃないよ。本当の臆病者は、あそこで私を助けない。」
あそこ、というのは俺とこの子が初めて出会ったところだろう。
ut「…そうか。」
少女のその言葉が、不思議と少しだけ心地よかった。
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リンゴ(プロフ) - on……Twitterできないンゴ…（泣） (2020年1月21日 19時) (
レス) id: aa68c2f553 (このIDを非表示/違反報告)
伊玖 - やばい泣きそう。この作品好きです。サイト変わっても、頑張って下さい (2020年1月13日 21時) (レス) id: c7c0ec82fd (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - 矢吹由佳さん» ボードの方にお邪魔してよろしければ、そちらに書き込ませていただきますがよろしいでしょうか？？ (2019年12月27日 17時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
矢吹由佳(プロフ) - え…Twitterできない民はどうしたらいいでしょう…？ (2019年12月27日 17時) (レス) id: fb9a708175 (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - Venusさん» そう言っていただき本当に嬉しいです、ありがとうございます！よろしければ、Venusさんのボードの方にお邪魔してそちらに書き込ませていただきたいと思うのですがいかがでしょう？ (2019年12月27日 15時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音羽リン
| 作成日時：2019年9月16日 23時
