1 ページ1
ut「遅くなってもうたな…」
左手の腕時計は午後23時を指している
彼女____Aに謝罪の連絡を入れ、足早に帰路に着いた
Aとは職場で知り合い、今は同棲をしている
一生懸命仕事をしているその姿を、気づいたらいつも目で追っていて
誰よりも努力する姿が可愛いなーと思っていた
告白して、まさかのOKもらったときは本当に嬉しかったなぁ…
気づいたら頬が緩んでおり、慌てて口元を抑える
いけない、早く帰らなくては
Aは、どんなに自分の帰りが遅くなっても夕飯を作って待ってくれていた
「待ってなくてもええんやで」と言ったこともあるが、「私が待っていたいから待ってるの」と言われた。可愛すぎだろ、俺の彼女。
ならばせめて彼女の負担を減らさなければ……
そう思い、少し小走りで家へ帰っていると見覚えのある歩道橋が目に入った
この歩道橋は俺とAが付き合った始まりの場所である
本来、歩道橋を渡らずとも家へ帰れるのだがなんとなくあの時の気分を思い出したくなって歩道橋へと足を進めた
ut「…ほんま、車通らんなぁ」
カンカン、と音を立てて階段をのぼる
結構都心に近いところにある歩道橋にも関わらず、何故かここは全くと言っていいほど車が通らない
…まぁ、そういう雰囲気が良いのだけれど。
少し息を切らして階段をのぼり終えると、ふと歩道橋の真ん中に誰か居るのが目に入る
珍しい……ここに誰かが居るなんて。
そのまま歩を進めると、その人物の姿がよく見えるようになった
長い黒髪を靡かせ、儚げな瞳で虚空を見つめる少女。
不気味なことに、その少女は死装束のようなものを身にまとっていた
ut「幽霊、…？？」
こんな時間にこんな所にいる18にも満たないような少女
さらに死装束を纏っているなど、幽霊要素しかない
いや、無理。怖すぎ
Uターンして別ルートで帰ろうか、と考えた瞬間
ut「…っ！なっ…！！！」
その少女が、歩道橋の下へと身を投げた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 460人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リンゴ(プロフ) - on……Twitterできないンゴ…（泣） (2020年1月21日 19時) (
レス) id: aa68c2f553 (このIDを非表示/違反報告)
伊玖 - やばい泣きそう。この作品好きです。サイト変わっても、頑張って下さい (2020年1月13日 21時) (レス) id: c7c0ec82fd (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - 矢吹由佳さん» ボードの方にお邪魔してよろしければ、そちらに書き込ませていただきますがよろしいでしょうか？？ (2019年12月27日 17時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
矢吹由佳(プロフ) - え…Twitterできない民はどうしたらいいでしょう…？ (2019年12月27日 17時) (レス) id: fb9a708175 (このIDを非表示/違反報告)
音羽リン(プロフ) - Venusさん» そう言っていただき本当に嬉しいです、ありがとうございます！よろしければ、Venusさんのボードの方にお邪魔してそちらに書き込ませていただきたいと思うのですがいかがでしょう？ (2019年12月27日 15時) (レス) id: bd02fe3886 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：音羽リン
| 作成日時：2019年9月16日 23時
