第4話 ページ6
*チーノ side*
書類
その勢いのまま医務室に駆け込もうとしたその瞬間、向こう側からドアが開けられた。
チ「うおっ……と」
そこから現れたのは、他でもない目的である後輩で。
レイ「わっ……せ、先輩っ？」
チ「レイっ……！」
顔や腕に手当てを施された彼女を目の当たりにし、何とも言えない気持ちに
チ「だ、大事なかったん……？」
レイ「あ……はい。どれも大した事なく、軽傷で済みました」
俺を安心させるように微笑んで見せる彼女を前に、罪悪感で胸が痛む。
彼女は、先の任務で……俺を庇って、怪我をしたのだ。
油断していたわけじゃない。ただ……俺が弱かっただけの事。
チ「……ごめんな。俺が、力不足なばっかりに……」
レイ「そ、そんな事ないですよ！ それより……私のような若輩者を気にかけていただき、ありがとうございます」
ゆっくりと顔を上げた俺は、優しく微笑む彼女を見つめ、ずっと考えていた事をついに口に出した。
チ「……あのさ、レイ。
もうそろそろ……別の幹部に面倒見てもろても、ええんやないかな？」
レイ「……え…？」
大きな目をさらに見開く彼女に、あえて笑顔を作って見せる。
チ「……ほら、君ってなかなかに優秀やし、人間もようできとる。俺なんかの下にいつまでも付かせとくなんて、もったいないで」
レイ「せ、先輩……？」
チ「グルッペンさんには、俺から話つけとくから。じゃ、そういう事で」
ポカンと立ち尽くす彼女にくるりと背を向け、俺は足早にその場を去った。
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空文 晴霧(プロフ) - suzurei/鈴玲さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
suzurei/鈴玲 - 更新頑張ってください…！応援してます！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: 54995dabe3 (このIDを非表示/違反報告)
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