第44話 ページ47
*レイ side*
あれからすぐに我々国に帰還し、チーノ先輩をしんぺい神さんに任せた。
しんぺい神さんが言うには、昏睡作用のある薬を打たれていたらしく、意識が戻るのにはしばらくかかるのだそう。
しかし、女王に踏まれた頭以外は特に外傷も無く、命に問題は無いとの事。
それを聞いた時の安心感といったら、言い表せないほどのものだった。
それから私は、毎日時間を見つけてはチーノ先輩の様子を見に医務室に足を運び続けた。
チーノ先輩が昏睡状態になって早四日目の今日も、私は医務室を訪ねていた。
レイ「失礼します」
軽く声をかけてドアを開けると、いつものようにしんぺい神さんがにこやかに出迎えてくれた。
し「やぁ、レイちゃん。そろそろ来ると思ってたよ〜」
レイ「あはは……。あの……チーノ先輩は、まだ？」
恐る恐る尋ねると、しんぺい神さんはふっと表情を曇らせてうつむいた。
し「うん……。こればっかりは、時が来るのを待つしかなくて……」
レイ「そう、ですか……」
ベッドで眠り続ける彼をそっと覗き見、グッと拳を握り締める。
し「ごめんな……。こんな時に何もできん自分が、情けない……」
視線を落として悔しげに顔をしかめるしんぺい神さんに、慌てて口を開く。
レイ「い、いえ……しんぺい神さんは悪くありませんよ。それに……チーノ先輩、ここ最近よく眠れていなかったみたいなので。このくらいゆっくり休んで、ちょうどいいんですよ」
し「……ふふっ、それもそうやな」
しんぺい神さんの表情が明るくなった事にホッとし、チーノ先輩が眠るベッド横の椅子に腰を下ろす。
そのすぐ
これは、私がすぐに彼の部屋から持ってきて置いた物だ。
思えば、あの日……チーノ先輩から全てを打ち明けてもらった日からまだそんなに日は経っていないはずなのに、なんだかあの日が懐かしく感じる。
それだけ、この数日でいろいろな事がありすぎた。
でも……今はとにかく、チーノ先輩が無事に帰ってきてくれただけで充分だ。
あ……そういえば。
レイ「あの……しんぺい神さん」
し「はいはい、どしたん？」
スーッとキャスター付きの椅子を滑らせてひょこっと顔を覗かせるしんぺい神さんに、ふと気になってしまった事を口に出してみた。
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空文 晴霧(プロフ) - suzurei/鈴玲さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
suzurei/鈴玲 - 更新頑張ってください…！応援してます！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: 54995dabe3 (このIDを非表示/違反報告)
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