第27話 ページ29
*レイ side*
チ「もうこの際やから言うけど……ついこの間な、クソ女王から命令受けてん。レイ……君を、誘拐しろって」
レイ「えっ……」
続けて告げられた本日何個目かの衝撃の事実に、またしても驚いてしまう。
レイ「あ……！ もしかして、ここ数日眠れなかったのって……」
チ「……そ。君を誘拐なんてしたくなかったから、どうにかせんとなぁって悩んでてさ」
疲れたような笑みをふっとこぼす彼に、こんな状況にも関わらず喜びがあふれてきてしまう。
先輩…私の事を守ろうと、そんなに悩んでたなんて……。
チ「けど……命令された以上、いつまでも動かんかったら向こうから怪しまれてしまう。……そこで、俺に一つ考えがあるんや」
レイ「考え……？」
こくりと頷き、先輩は真剣な瞳で私を見つめる。
チ「この国のために、俺ができる事をしたい……そのために、君にも力を貸してほしい。危険な事に巻き込む形にはなってしまうけど……」
そう言って申し訳なさそうに視線を落とす先輩に、小さく笑って見せる。
レイ「ここまできて、何もしないなんて選択肢ありませんよ。私にできる事があるなら、ぜひやらせてください」
私なりに覚悟を決めてそう答えると、チーノ先輩は嬉しそうに笑みを漏らした。
チ「ん……ありがとうな。君なら、そう言ってくれると思った」
そうこぼした彼は、そっと私の手を握って口を開く。
チ「何があっても、君の事は絶対に守る。だから……俺を信じて、協力してくれ」
レイ「はい！」
この国のために…何より、大切な先輩を救うために……！
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空文 晴霧(プロフ) - suzurei/鈴玲さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2020年3月30日 12時) (
レス) id: 9bc8a66818 (このIDを非表示/違反報告)
suzurei/鈴玲 - 更新頑張ってください…！応援してます！ (2020年3月30日 12時) (レス) id: 54995dabe3 (このIDを非表示/違反報告)
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