総北高校自転車競技部ただ1人の少女は紅一点であり、最強だった！？Second (ページ10)

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53話ページ10

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私は四人のところに駆け寄る。

『え、なんで二人が？』

「別にぃ？ちょっと敵情視察ってやつやでぇ？」

『ほーん、そなんや。え、石垣先輩も？』

「おう、御堂筋についてきたんや。丁度走ってたら見慣れたバイク置いてあるなぁおもてよく見たら天ちゃんのやって。びっくりしたわ。」

え、運命というやつかな？←

まぁ私の自転車珍しいからぱっと見わかるか。

私が京都弁全開で喋ってると、鳴子君が止めに入る。

「ちょーい！まってや天ちゃん！コイツら誰やねん！」

『え、あぁ、前の学校の部活の同期と先輩。』

「あぁ、俺石垣光太郎や。こっちのは御堂筋翔。」

『ちなみに京都富士見。インターハイで一緒に走るよ。』

私の言葉に「ほーん…は？」と困惑気味の鳴子君。そしてなにやら暗い顔をしている今泉君。

うーん…なんかカオスだから場所変えるか…

私は二人に、『先帰ってて』と言い、この場から離す。

「…天その喋り方キモッ。」

『はぁ？御堂筋も相変わらずひょろいのに背高くてキッッモ。』

私達の言い争いに石垣先輩は「この会話も久々やなぁ。」と笑う。

まぁそりゃ…もう引っ越して数ヶ月経ってるしね。

『それより、こっち来るなら言ってくれればええやん。千葉から箱根なんて京都より近いし新幹線で行けるやんか。』

「別に天に会うために来たんちゃうしぃ。敵情視察言うたやろ。」

「いや、まぁ今度会う予定やったやろ？だからいいかなっておもたんと、御堂筋が自分から連絡したくないからで…」

「石垣クゥン？余計な事は言わんくてええんよ？」

あらまぁ仲良くなって。

私の入部当時はそんな仲良くなかったのにねぇ。

私がクスクスと笑っていると、御堂筋が私の足を見て固まる。

「その足どうしたんや。」

『え？あぁ、羽出さずに走ったのとキャパオーバー。プラス落車の傷。』

「あの天ちゃんが落車したん…？」

困惑の顔を見せる石垣先輩。

そりゃ、そうなるよね。

「京都の女帝やで？落車なんて…」

『いや、実は箱学との勝負で羽出しちゃダメ言われたん。したら足に負担がかかりすぎちゃって気絶した。』

「…総北のキャプテン潰してええ？」

『そんな事したら御堂筋潰す。』

そう言うと、舌打ちされた。

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