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▼本当の気持ちは ページ42

『う〜〜〜ん・・・』


silk「どうした」


『ねぇシルク君、モトキ元気してる?』


silk「一応元気っちゃ元気だけど、あえてなくて寂しそうではあった」


『そっかあ』



事務所でばったりあったシルク君。
お互い空き時間が重なってちょっとおはなしすることにした


魁とはまたお互いの繁忙期が来てしまってかれこれ数週間会えてない
私の仕事の都合で打ち合わせが早朝だったり夜遅めだったりすることもあれば
魁達の撮影が早朝からだったり深夜遅くまでだったりということもある。

正直寂しい
朝は一緒にご飯が食べたい。夜も食べられるときは一緒に食べたいし店にも来て欲しい
だってここ2年近くはそうしてきたんだもん


やっぱり、会えない日々は寂しい




silk「なあ、つじもんってさ」


『うん』



silk「モトキのこと、どう思ってる?」




・・・




『大事な幼馴染』


silk「それだけ?」




・・・





『かけがえのない、誰よりも大事な幼馴染だよ』


silk「じゃあ質問変えるわ。お前さ、モトキが他の女の子と手ェ繋いで歩いてたらどう思う?」


『っそんなの!!!』




“嫌だ”



その言葉が喉をつっかえた




silk「嫌、なんだろ」




黙っていれば、それは肯定とみなすぞと言われる始末
諦めて私は頷いた




『嫌だよ。所詮幼馴染の分際で何言ってるんだよって話だけど』


silk「幼馴染云々っていうよりかさ―――― 好きなんじゃねえの?」



・・・
そうやって、いとも簡単に名前をつけてしまう
ずっと塞ぎ込んでいたこの感情に目を背けられなくなるじゃない

彼の目を見れば


“認めろ”


そう物語っているような瞳で見つめる





『・・・認めたくは、ないよ』


silk「なんでだよ」



『十数年一緒にいるんだよ、無理だよ。か・・・モトキは、私の事幼馴染だとしか』



silk「本当にそうか?」




・・・わかるよ、君が何を言いたいか。
本当は思い当たる節は何個もあった

私の作ったものを独り占めしたがるところ
自分以外の誰かと料理をしたときに見せた表情
私が誰かと仲良くすると嫉妬する事
バレンタインで周りと同じ物をもらったと勘違いして不貞腐れるところ

幼馴染、といえばどこか複雑そうに顔を歪めて

不安になって手を握れば、大丈夫って手を握り返してくれるところ



私も彼も、馬鹿ではない
気づこうと思えば気づけたんだ



嗚呼、




『馬鹿だね、人に気づかされるとか』



そう言えば、目の前の彼は鼻で笑った

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時

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