▼カメラ ページ24
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うちの店にボーナス制度は無い。
それでも全然いいと思ってるしむしろ給料はしっかり貰って賄いはタダ、尚且つキッチン使い放題だから中々に贅沢だと思う。
なのに
「Aちゃんのお陰で売上毎年右肩上がりだし、今年のクリスマスは去年の約2倍の売上だったのよ〜」
なんて上機嫌に店長が明細を渡してきたからちょっと多めなのかな、なんて考えはいたけれど
まさか今月の給料がほぼ2倍になっているなんて思わないじゃないですか〜・・・
あまり物欲がないからお金は余る一方で
貯金もしっかりしてるからそれほど今は困ってもいない
なので、今回は奮発して撮影用のカメラを新調しよう!
そう思って私は秋葉原の某電気屋さんへやって来た。
とはいえ
何が良いのか調べずに来てしまった
機械類に疎いわけではないけれど、精通しているわけでもない
店員さんに聞けばいいんだろうけど人見知り発揮してろくに話しかけれないし話しかけられても逃げちゃう
ああ情けない!!すごく情けない自覚はあるけれど!!!
「辻元?」
ふと、名を呼ばれた
振り返ればそこにいたのは顔の濃いイケメン
『・・・救世主だよマサイ君』
masai「えぇ?w」
フィッシャーズの機械類を任されている彼と遭遇しました
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masai「―――とまぁ、こんな感じかな。撮影方法を聞く限りだと小型カメラとあともう1台いい感じの欲しいなって思った」
『うーんやっぱ真上だけじゃなくてアップのも欲しいよね』
masai「今回奮発するならアップ用で動画機能付きの一眼レフとかどうかな」
『えぇ!?なんか勿体無くない・・・?』
masai「辻元の作る料理を撮すならより良いカメラの方が俺はいいと思うけど」
腕を組み、真剣な表情でカメラを品定めしつつ呟く彼
顔だけじゃなくて言うことも格好良いな〜・・・魁も見習えばいいのに、なんて失礼か。
masai「あ、これなんてどう?」
『どれどれ?・・・あー画質綺麗だね。値は張るけど良さそう。これにしよ』
masai「えっ本当にいいの?」
『マサイ君がおすすめするんだから間違いないでしょ』
こちらを見る彼
あ、まって思ってたより私寄ってたな。整った顔がめっちゃ近い
するとみるみる顔を赤らめるマサイ君
masai「あ、俺店員呼んでくるっ!!!」
足早に去っていった
あらま、女の子慣れしてると思ったけど違ったようだ
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masai(近いし、てか可愛いし無理・・・!!!)
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作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時