いっぱい食べるキミが好き / Fischer's <Mt> (ページ19)

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side---＞ Motoki

ヘアドネーションをしに美容院へ行った帰り道
ダーマが午後休になったらしくそのまま合流してAの働く洋食屋へやって来た
相変わらず店長のオカマっぷりは面白い。
２人は最初は引き気味だったけど慣れてきたのか仲良さそうに話している

「じゃあモトキ君だけじゃなくて２人もAちゃんの幼馴染さんなのね～!」

silk「あ、いや俺は小中でダーマは中学が一緒だっただけで接点はなかったんですよね」

dama「俺に至っては顔は知ってたけど話したことはないしな」

「そういえばあの子、人苦手だったわ～」

思い出したかのようにクスクス笑う
本当店長イケメンだよな。黙っていれば女の人１人や２人釣れそうなのに

「シルク君もダーマ君もあの子と仲良くしてあげてね?すごくいい子だから!」

silk「仲良くしたいんすけどね～～～此奴がな～～～～ww」

motoki「何だよ」

silk「別に～??」

「嫉妬深い男はダメよモトキ君?」

motoki「わかってますよ･･･」

店長は俺がAに恋してることを知っている
わかっててその話題を振ったのだろう。この人はつくづく人をいじってくる人だ。
とはいえ応援してくれているからこの人はとてもいい人。
今俺らが住んでいる部屋の大家さんもこの人だしね。本当本職は何なんだよって感じ･･･

『モトキって私が誰かと仲良くすると嫉妬しちゃうの?w』

満面の笑みでボロネーゼを３つ持ってきたA
どうやら会話が聞こえていたらしい。まってめっちゃ俺恥ずかしいじゃん･･･

でもどうやら友愛的な意味で捉えているらしい。それはそれでいいんだか悪いんだか

あ、そうそう一応お店の中では“モトキ”って呼んでくれている
誰が見てるかわからないからっていうあいつなりの気遣いだ。有難いっちゃ有難いけど複雑だよね

「あら呼んでくれたら運んだのに」

『呼んだのに気づいてくれないんですもん』

「そうだったの!?」

『全然いいんですけどねw』

トマト増しを俺とシルクの前に置く。よくわかってんじゃん
そしてダーマに挨拶をしたあと傍らのテーブルに置いてあったお盆をこちらへ持ってきた

『うちの料理長からサービスだって』

各々の前に置かれたのは茶碗蒸し

motoki「メニューにあったっけ?」

『ナオさんがダーマ君推しらしくて急いで作ってた』

dama「えっまじか有難うって伝えて」

『ナオさんー?あぁ恥ずかしがってるし･･･じゃ私もどるね～』