▽出会いは在り来たり ページ2
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「・・・魁」
『A・・・です』
小学生時代、家の隣に引っ越してきた子
第一印象はお互い良くなかった気がする。
『今日はデザート付きだよ』
「まじで!?やったー!」
中学時代、その頃にはひとりで料理ができるようになっていて
魁のママが忙しいってこともあり弁当の日は私が2人分の弁当を作っていた。
「Aどこまで進んだ?」
『ぬしさま戦の前までかな〜。ハートゴールドはもうすぐ四天王だけど』
「まじ!?ポケモン出たばっかじゃん」
『おかげで寝不足〜w』
高校時代、彼は引っ越してしまって物理的距離は遠くなったものの
私はバイトもしていたし親同士が仲良かったのもあって月1会いに行けた
それでも離れてる時間は以前よりも多くて、家に行くたび知らないものが増えていたりしていた
A誕生日おめでとう◎お祝いしたいからどっかであそぼ
魁ありがとう!今色々忙しいから落ち着いたらまた連絡する。ごめん
私は専門、彼は大学生時代
比較的私も忙しい方ではあったけれど、彼は私よりも忙しいらしく
結局会えたのはお互い1年生の時の夏以来。
その後は私も2年で卒業して就職。向こうはきっと卒論やら就活で更に忙しくなっただろう
高校時代で離れた距離が更に広がった気がして
考えるたび悲しくなっていたのは懐かしいな〜・・・なんて。
・・・
そして現在。
motoki「今日も美味そ〜・・・いただきます!」
『はいどうぞ』
彼は今私の目の前にいる
そして変わらず私の作ったご飯をがっついて食べているのだ。
・・・え?同居してるって?
いやいやそういうわけじゃないんですよ
まあ、借りてる部屋は隣同士だけど
motoki「やっぱAのご飯が一番うめー・・・」
『食べ慣れてるからでしょ』
motoki「まあそれはあるけど、仕事で料理もしてるしやっぱ腕が違いますなぁ」
『そりゃどーも。あ、そうだ琥珀糖余ってるからメンバーさんに今日もおすそ分けして』
motoki「え、俺が食べる」
『動画用にいろんな種類つくったから両えぐいんだってば!w』
彼の鞄から覗くピンク色のTシャツには魚類系のキャラとロゴ
そして私の手元にはなるべく綺麗に小分けラッピングした7種類の琥珀糖
そう、私たち
個別ではあるけれど
お互い、Youtuberってやつになってました。
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作者名:Z1GSY x他1人 | 作成日時:2019年6月28日 20時