23話 ページ23
3歳になると両親と共に出掛けることが多くなった。
なのでその機を逃す筈もなく、念能力の再確認や、呪力を少しでもコントロール出来るようにひたすら自己強化に努めていた。しかしまだ操れる段階には至っていない。
家は勿論、車内や3歳から始まった幼稚園でもだ。
ちなみにオーラを極めている時は、生命エネルギーを使っているので人はあんまり近寄ってこなかった。
恐らく本能的に近づいちゃいけないと感じているのだと思う。
そんな私も4歳になった。
母に誕生日プレゼントは何がいいかと訪ねられながら、ショッピングへと出掛ける。
人がごった返しに溢れている通りにて、私は母の手をぎゅっと握っていた。
私は両親が好きだ。
母も父も愛してくれ_____と、そのとき。
ガッと服の襟を掴まれて、足が浮く。
「嬢ちゃん悪く思うなよ」と少し小汚ない男に俵担ぎされ、後ろ向きの風景のまま走られた。
それも物凄いスピードで。
私の名前を呼ぶ両親の姿が小さくなっていく。
おいおい良いシーンどこに行った。
人混みのせいで近づいてきたこの男に全く気がつかなかった。
気配を読めるようになったのに、まだまだ私tueeeeは程遠い模様。
そのとき、このスピードよりも比べ物にならないくらい早さで人が近づいてきている気配がした。
母は走れないとして、父ってこんなにも足が早かったっけ。
脳内の父は母と一緒に笑顔でベビーカーを押す姿のままだ。
顔を上げれば確かに走ってくる人の姿があった。
遠くて見えなかったが、段々と視界がクリアになってくる。
ムスッとした顔で、大きめの黒シャツでも鍛え上げられている体が分かり、さらには肩に芋虫みたいな形をした中くらいの呪霊を肩に乗っけていて......。
あれ? パパはパパでもパパ黒じゃない??
424人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください楽しみにしてます (2022年8月30日 1時) (レス) @page18 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
七巳流 - この展開からどうなるんだぁー。楽しみすぎて夜しか眠れない。 (2022年8月28日 21時) (レス) @page16 id: 6bb8b6637d (このIDを非表示/違反報告)
七巳流 - 面白くて好きです!更新は体に気をつけてです! (2022年8月27日 19時) (レス) @page12 id: 6bb8b6637d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:_ | 作成日時:2022年8月24日 22時