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「お帰りー」


『ただいま』




助手席に乗り込みシートベルトを付ける。




「ネグローニから連絡あったぞ」


『へぇ。』





ネグローニが出張に駆り出されて一週間が経った。






「Aが寂しがってるって言っておいたぞ」


『動揺してとちらないといいけどね』


「ははは、有り得るなぁ」






実際の所、

寂しい云々は問題じゃない。




普段ネグローニと一緒に過ごす時間が長い為か、


失礼ながら名前を呼び間違える事が一度や二度じゃない。





朝も________





「ほら、A…そろそろ朝___」

『んんん゛…ネグローニ、毛布持ってかないで寒い…………ん、?』

「ははは、寝ぼけてるなぁ。
寝かせてやりたいけどもうすぐ鬼が来るぞ」

『え』

「その鬼とやらが誰なのか、是非教えて欲しいものです。」







夕方も_______





『ネグローニお菓子………あ、』


「へぇ…?晩御飯前だと言うのにいつも僕に隠れてお菓子を食べてた訳ですか?」


『申し訳ございません。』







夜も________




『ん、ネグローニ…電気消してよ…』


「すまん、起こしたか?
…俺もそろそろ寝るとするか、


…それとも彼でないと眠りに付けないか?」


『おやすみなさい。』







____________酷すぎだろう。









「今週末には帰って来れるってよ



良かったな」






そう言えば、

ネグローニと一緒に過ごす様になって

仕事で一日居ないって日もあったけれど、こんなに彼が居ない日が続く事なんて無かった。






「このままうかべのご飯買いに行こーな」


『うん』






思ったより毒されてるなぁ。

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作者名:うぃっぷ | 作成日時:2020年10月11日 23時

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