30.社交辞令なら ページ30
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「日程は組んでない…連絡先も知らないからどうしようもないや…」
ジュンギュ「うん?あの新入生と連絡先交換してないの?」
「うん」
ジュンギュ「ハハッ!なんだよそれ〜!じゃあ社交辞令じゃない?今度ご飯行きましょう〜みたいな」
”そうかな?“という返事をして私は頭をかいたが、キムジュンギュは急に上機嫌になって”そうでしょ“と微笑んだ。
情緒大丈夫か?
まあ社交辞令なら私も安心だ。
「先輩!!」
そんな安易な考えをしていた私の耳に何度か聞いたことのある声が聞こえてきて首を回せば、栗色の髪のスラリとした男の子が講義室の入り口に立っていた。
私を見つけて嬉しそうに手を振る彼は、今まさに話題にあがった新入生だった。
「うわ…」
これは私が言ったのではなく、私の隣に座っていたキムジュンギュの反応だった。
講義室全体の注目を集めたその新入生は手を振りながら私の席まで近づいてきたため、自然にみんなの視線も私の方に集まった。
ドヨン「先輩!こんにちは!」
「こんにちは…私がここにいるってよくわかったね?」
ドヨン「ジフン先輩に聞きました!」
そう言って私の席の机の前でうずくまった新入生は、上目遣いで私を見つめた。
ちょっと…これはあざといんじゃない?
どうしてこんなに可愛い子が私に課外授業をして欲しいなんて頼むのだろう。
有り金をはたいてでも教えたがるお姉様方がたくさんいるだろうに。
ドヨン「スケジュールを決めようとしたら、先輩との連絡手段がなくて!」
「あ〜、そうだね…」
ドヨン「それで先輩、ライン交換しませんか?」
そう言うと彼はポケットからスマホを取り出した。
「うん、いいよ!」
その瞬間、隣から凄い熱気が感じられたが、当然そこにいるのは私を見ているキムジュンギュだった。
なんだ?
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扇子(プロフ) - みさん» いえいえ!こちらこそ読んでいただきありがとうございます!これからも更新頑張りますね☺️ (2022年6月26日 1時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
み - 更新してくださりありがとうございます! (2022年6月25日 0時) (レス) @page47 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - ゆゆさん» わ!ありがとうございます!!嬉しいです☺️ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - おもしろすぎて最高です! (2022年6月3日 1時) (レス) @page41 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - みつきさん» わ〜!!ありがとうございます!!嬉しいです☺️これからも楽しんでいただけるように頑張りますね!! (2022年6月2日 22時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:扇子 | 作成日時:2022年5月19日 18時