恋に師匠なし

23.最近の子 ページ23

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ドヨン「そうなんですか？…じゃあ何か良くないことでもあったのかな…」

「ん？なんで？」

ドヨン「いや！昨日僕とA先輩が話している時、渋い顔をされていたので…」



うーん…

そういえば、昨日のジュンギュは何故か不機嫌だった。
いつにも増して当たりが強かったし…



「あの子、元々そんな感じの性格なの…被害を受けたくなかったら避けるのが一番だよ…」

ドヨン「ハハッ！何ですか、それ！あの方と先輩は親しいんですよね？」

「あ〜、うん。友達ではあるよ」



敵のような友達だが。


ジュンギュの話をしていたら、注文したものが出来上がったため私たちは向かい合って食べ始めた。




ドヨン「わ…チーズとんかつ、すごく美味しいです！」

「美味しいよね？ここのご飯は全部美味しいよ」

ドヨン「あ！もし良かったら、僕のも召し上がりますか？」

「いや、私はだいじょう…」



大丈夫という意思を伝えようとしたが、彼は自分のチーズとんかつを一切れとって私のお皿に置いた。



ドヨン「僕も先輩のとんかつ一切れ貰っていいですか？」

「あ……うん…どうぞ…」



あまりにスムーズな流れに私は従うことしかできなかった。

最近の子はみんなこうなの？




「あ！！なんだよ！？この組み合わせ！！」



なんだ？


落ち着いて食事をしようとしていたのに、食堂全体に響き渡るような大きな声が邪魔をしてきた。

仕方なく声の主を確かめれば、我らがサークル代表のパクジフンが手にお盆を持ったまま目をパチクリさせてこっちを見ていた。

そして面白いものを見つけたと言わんばかりに目を細めて近づいて来た。

厄介なことになりそうだ…



ドヨン「あ！ジフン先輩！こんにちは！」

ジフン「お〜！ドヨン！やっほ〜！」



知り合いなの？
恐るべしジフンの人脈…



ジフン「なんでAとドヨンが一緒に飯食ってんだよ〜！」

「あ…いや…私、近代文学の理解を再履修するって言ったじゃん？」

ジフン「ああ〜！でも、それだけじゃ国文学科の貴公子と一緒に飯食う理由になんないだろ〜！」

「なんか…流れで？一緒にご飯食べることになった…」



どうやらドヨンくんは国文学科の貴公子と呼ばれているらしい。

良かったね…キムジュンギュ…プリンスの座は守られたよ…




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