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20.勤勉な彼 ページ20

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そんなこんなで話をしていると、大量の本の中で一冊、目を引く本があった。



「洋書も読むの?」

ドヨン「あ…これは勉強用です。
実は僕あまり英語が得意じゃなくて…
外国の本も自分で理解して読めたら最高じゃないですか?
でも全ての国の言語を勉強するわけにはいかないので、せめて英語くらいはと…」

「凄いね…確かにどんなに完璧な翻訳も洋書には叶わない…」



過去の自分を見ているようで自然と笑みが浮かんだ。



ドヨン「先輩は洋書を読みますか?」

「ん?いや、難しいから…」

ドヨン「そうですよね…僕も実際に目を通して、途方に暮れちゃいました」



そんなたわいもない話をしていると始業のチャイムが鳴り、教授は出席簿の名前を確認して出席を取り始めた。



「お…A?久しぶりだね〜」

「あ…はい……」

「え〜最近はあまり多くないですが、もし文芸創作に関心がある生徒がいれば、そこに座っているAさんに色々聞いてみてください〜。とても熱心な生徒です」

「え…先生…」



多くの視線が自分に集中するのを感じて、恥ずかしさから頭を下げたが、隣にいたドヨンくんは顔を輝かせて私を見ていた。

そんな顔で見ないでくれ…






―――






授業が終わり私は筆記用具を鞄にしまっていたが、隣の彼は何故かまだそこに座っていた。

移動しないのかな…



「ドヨン!何してんの?」

ドヨン「ん?ああ、先行ってていいよ!」



講義室の入口には彼の友人と見られる男の子が何人かいたが、おそらく全員新入生だろう。

この教室にいるほとんどが一年生だったことを思い出し、私は再び羞恥心を感じた。

早くここを出なければ…

素早く手を動かして鞄を肩にかけたが、視線を感じた方に顔を向けると穏やかな笑みを浮かべた彼が私を見ていた。



「ドヨンくんはお昼食べないの?」

ドヨン「食べますよ!」

「えっと…友達先に行っちゃったみたいだけど…」

ドヨン「先輩、僕と一緒にご飯食べませんか?」



うん?

私とドヨンくんが?

どうして?




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扇子(プロフ) - みさん» いえいえ!こちらこそ読んでいただきありがとうございます!これからも更新頑張りますね☺️ (2022年6月26日 1時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
- 更新してくださりありがとうございます! (2022年6月25日 0時) (レス) @page47 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - ゆゆさん» わ!ありがとうございます!!嬉しいです☺️ (2022年6月3日 17時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - おもしろすぎて最高です! (2022年6月3日 1時) (レス) @page41 id: 4940a29e5c (このIDを非表示/違反報告)
扇子(プロフ) - みつきさん» わ〜!!ありがとうございます!!嬉しいです☺️これからも楽しんでいただけるように頑張りますね!! (2022年6月2日 22時) (レス) id: 3dae27e4b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:扇子 | 作成日時:2022年5月19日 18時

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