僕らを繋ぐ13の弦

第31話 ページ31

期末テストが終わり、今日から部活が再開！

浦「あっ、A！お疲れ！」
『お疲れ様です！』
浦「Aのおかげで赤点は回避できそう！ありがとな！」
『いいえ！私も倫理は大丈夫そうです！ありがとうございました！』
宙「あの、入口でイチャイチャしないでください…」
浦「あーごめん、…ってイチャイチャしてないから！」
真「Aお疲れー、俺のノート役に立った？」
『うん、とっても！』
浦「ノート？」
『はい、真咲くんに倫理のノート見せて貰ったので！』
浦「え、じゃあ俺が教えた意味は…」
『え……あっ、先輩が教えてくれたから真咲くんのノートが理解できたんですよ！』
浦「…そうなの？よかった！」
虎「本当に単純だよな〜…」
浦「な、なんだよ虎次」
虎「そろそろ言わないと、本当に取られるぞ？」
浦「分かってるよ…」
『どうしました？』
浦「あ、いや、なんでも！」
光「お疲れ様です！来年の全国大会の場所が発表されました！佐賀県らしいです！」
浦「佐賀県！九州か！ちゃんと後輩を連れて行かないとな！」
『私も浦正先輩や虎次先輩と全国大会行きたいです！』
虎「えっ…」
光「あれ、知らない…？」
浦「そういえば1年には言ってなかったっけ、次の予選大会は来年の全国大会の代表を決めるから、3年生はもう全国大会には行けないんだ…」
『行け…ない？』
真「それって、つまり…」
虎「全国大会に行くのは、今の1、2年と来年入ってくる新入部員になるってこと」
宙「そんな…先輩達無しで全国なんて……」
浦「大丈夫、みんな上手だから、 予選も全国も心配無いよ…」
ｶﾞﾀｯ
浦「A…！？どこ行くんだ！」
『っ………！！』
浦「A！！…悪い、先に部活始めててくれ！」


浦「Aっ！待てって！」
『……！』
浦「A！」ｶﾞｼｯ
『！！』
浦「あっ、ごめ……え？」
初めて見たはずのAのその表情は、どこか見覚えがあった
『私、先輩と、全国、行きた、かったです…ﾋｯｸ…』
浦「…言ってなくてごめんな、俺もAと出たかった……全国大会見に行くから、一緒に頑張ろ？」
『はいっ…！』
浦「そこの教室で少し休んで、落ち着いたら戻ろっか」
『はい…』

浦「…突然変なこと聞くけど、Aって高校入る前に俺と会ったことある？」
『え…、……ない…ですよ』
浦「そっか、ごめん、人違いだったみたい」
『…いえ』
浦「…落ち着いた？そろそろ戻ろうか、みんな心配してるだろうし」
『…はい！』

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