僕らを繋ぐ13の弦

第15話 ページ15

(Aside)

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

…誰か来た。きっと怜生と来音だろう……取り乱したこと謝らないとな……

ｶﾞﾁｬ
『はい…………えっ！う、浦正先輩！？』
浦｢ごめんな、急に来ちゃって。今大丈夫？｣
『大丈夫ですけど、なんで先輩が…』
浦｢怜生と来音にAの家を教えて貰ったんだ。大丈夫ならそこの公園行こ！｣
『は、はい』

〜公園〜

これから先輩が話すことは大体分かる。
私が家に帰ってからかなり時間がたっていたから、きっと蓮次くんから話を聞いたんだろう…

浦｢単刀直入に聞くけど、Aは蓮次が嫌いなの？｣
『………』
浦｢…蓮次は、またAと仲良くしたいって言ってた｣
『………』
浦｢………｣ｽｯ

急に浦正先輩が私の手を触った

『やっ……！！』ﾊﾞｼｯ
浦｢ごめん｣
『あっ……すみません………』

またやってしまった…やっぱり変えられないのかな…

浦｢その癖治したいんだろ？｣
『………』
浦｢みんなから聞いた。蓮次のことも、男嫌いなことも、…中野高校に来た理由も。｣
『……最低ですよね、助けてくれた人を怖がってふるなんて』
浦｢いや、あの時のお前はまだ何も知らなかった。だからあの光景を見て、男全てが怖いものだと勘違いした。そうだろ？｣
『そう…かもしれないですね』
浦｢じゃあ今はどうだ？俺や虎次郎、光黄、健水、来音、怜生、真咲、宙、みんな怖いか？｣
『…いえ、怖くないです……むしろ、暖かいです………』
浦｢…じゃあ、蓮次はどうだ？さっき再会してどう感じた？正直に言って欲しい｣
『………』

中野高校に来たら、蓮次くんと仲直りしようと思ってた。でも、蓮次くんは高校を辞めてた。
1年ぶりに蓮次くんに会って、なんでいるのか分からなくて、怒ってしまった。
でも……

『元気そうで、嬉しかったっ………』

浦｢そっか｣ﾆｺｯ

浦｢だってさ、蓮次！｣
『………え？』

後ろの茂みから、誰かが出てきた

『れ、蓮次くん！？』
蓮｢ごめん、ずっと聞いてた｣
『え、あ……先輩、これは……』
浦｢2人を仲直りさせる作戦！ごめん！｣
『なっ………！？』
浦｢ほら、行けよ蓮次、男だろ？｣
蓮｢余計なお世話や、……A｣
『は、はい』
蓮｢もう一度、友達から仲良くしてください｣
『……はい』
来｢なんやねん、告白ちゃうんー？｣
怜｢ちょっ、来音くん…！｣
『来音と怜生まで……！』
怜来｢ごめんね(な)？｣

蓮次くんと仲直りできてよかったけど、なんで私だけこんな恥ずかしい思いしてるのーーー！？

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