三代目死神が愛した＿＿。6【名探偵コナン×暗殺教室】

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烏間side


　陰からある程度話を話を聞き、帰るとの連絡をもらってから数十分後。Aさんから電話が掛かってきた。

　電話の内容は今日の報告だった。いつもなら防衛省へ来た時だったりメールでの報告なのだが、今日は珍しく電話だった。
　陰からも話を聞いていたため、ある程度の流れは知っている。
　Aさんからの報告も終えたと思った時、Aさんはまだ続けた。


『それで……キュラソーが生きてるかもしれません』
「……何？」


　陰からはキュラソーを連れて帰ると連絡が来ている。だから生きているということは知っているし、それは驚かない。
　だが問題は、なぜそれをAさんが知っているのか、だ。
　Shade20とShade40がやらかしたか？


『先程説明した通り、キュラソーは観覧車を止めるためにクレーン車に乗りました。ですがそのクレーン車から遺体が発見されなかったそうです。捜査現場を私が見たわけじゃないですが、江戸川コナン君情報だと救急隊員がそう話していたと』
「遺体がない……。こちらからも警察に探りを入れてみよう」
『公安刑事も遺体がないと聞いて驚いているようでしたので、得られるものはないかと思いますが……。ただ、キュラソーが組織に戻る可能性は低いと思います。ジンがキュラソーを裏切り者と見ましたし、キュラソーもわざわざ殺しに来た組織の元へは戻らないかと』
「そうだな。それなら盗まれたNOCリストが公開されることもないだろう……。分かった、ご苦労だった」


　電話を切り、俺は一息吐く。


「イリーナ、少し寮に行ってくる」
「はーい」


　俺は防衛省から出て、陰が暮らしている寮へと向かった。
　まだ車移動の者たちは帰ってきていないだろうが、奴らは戻っているはずだ。

　……あんの2人！

　怒りで携帯をギュッと握ると、ギシっと音が聞こえた気がした。慌てて力を緩めるも、怒りは収まらない。
　早歩きで寮へと入ると、ホールでお茶を飲んで寛いでるShade20とShade40がいた。


「あ」
「あ」


　2人は俺を見た瞬間土下座する。
　やらかした自覚はあったようだ。


「今、Aさんからキュラソーが生きてるかもしれないと報告が入ったんだが」
「偽装死体置いてくるの忘れました」
「そもそも持っていくの忘れました」


　まぁ、今回はキュラソーが奪還されないよう警察のサポートが目的だったからな。
　持って行っていないのは仕方がない。




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