piece251 ページ1
.
ジンがバーボンの名を口にすると同時にカシャンという音が響いた。
狙撃！？ でも狙ったのは人じゃない。上の照明？
照明は部品とともに落ちてくる。このままだと照らしているライトに落ちる。視界を奪う気か。
「ジン！」
私はジンの元に駆け寄り腕を引っ張った。
落ちてきた照明は予想通りライトへと落ち、倉庫内は暗闇に包まれた。
私がジンに駆け寄ったのは、ジンの身を守り味方だと主張できるタイミングだったのと、無作為に発砲されてキールやバーボンの急所にでも当たったら困るから。
「キール、バーボン！ 動くな！」
ジンは私の手を乱暴に振り払い、もう一度銃を向けた。
ベルモットがスマホの電源を付け辺りを照らす。
が、そこにはキールの姿しかなかった。
「くそ、どうやって……」
ウォッカがライトを立て直しながら言っていると、扉が勢いよく開かれた。
出口に近付くには私とジンの傍を通る必要がある。あの暗闇で気配を消しながら自由に動くのは難しい。
考えられるのは、扉を開けたのは別の人物で、バーボンはまだ倉庫内にいるということ。
「追え！」
ウォッカが指示に従い外に出る。ベルモットも追いかけようとしていたが、誰かから連絡が入ったのか携帯を見て立ち止まった。
ジンはキールに銃を向けている。
この角度じゃ弾いた弾がジンに当たる可能性がある。ターゲットがキールだけとなった今、同時に殺そうと思ったという言い訳もできない。
「あばよキール……」
「ジン待って！ 撃ってはダメ。ラムからの命令よ」
別の作戦に移行しようとした瞬間、トリガーを引く直前にベルモットが止めた。
ラムからの命令……。キュラソーが記憶を取り戻し、自力で警察から逃げ出して組織に連絡したわけじゃないよね……？
「キュラソーからメールが届いたそうよ。2人は関係なかった」
いや、キュラソーが自力で脱出したとして、そんな嘘をつくなんて有り得ない。
「どうやらこれで、私達の疑いは晴れたようね。さっさとこの手錠を外してもらおうかしら」
「ダメよ。ラムの命令には続きが。届いたメールが本当にキュラソーが送った物かどうか確かめる必要がある」
キュラソーじゃない誰かがメールを送ったのか？
考えられるのは……コナン君か。少し前何か閃いたようだったしね。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 403人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芹奈(プロフ) - ちなみに今は純黒の悪夢の所です、陰が活躍してきてて、予想が当たっていればいいなあと思いながら読んでいます！これからも更新頑張ってください！ (2021年5月28日 8時) (
レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
芹奈(プロフ) - コメント失礼します。面白すぎて1から6まで一気読みしてきました！そこで私の勘違いかもしれないのですが、陰の人たちってもしかして....あの人たちでは？と思ってしまいました...wたくさんの憶測を立てて読めて本当に面白いです！頑張ってください！ (2021年5月28日 8時) (レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» ありがとうございます！ 使わせていただきました！ (2020年6月30日 21時) (レス) id: 2dcc01bb7f (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - 9ねみさん» いーですよ！めっちゃ嬉しいです！ (2020年6月30日 21時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» 夜空さん、Wikiの下り、続編のQ＆Aで使ってもいいですか？ （ネタがなくて続編出すのにてこずってるなんて言えない……） (2020年6月30日 20時) (レス) id: 2dcc01bb7f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：9ねみ | 作成日時：2020年6月5日 22時
