SNOW DROP II (7)【名探偵コナン/警察学校組】

悪いけど_5 ページ6

「…へぇ。一緒に吹き飛びたいってことですか」

『…』


じり、とAに近づく遠藤。
今にもリモコンを押そうと、親指をボタンに当てて。


『悪いけど、それ、使えないわよ』

「…は？」

『…』


その言葉に、鼻で笑いを零した遠藤は、
みせびらかすようにしてリモコンをヒラヒラさせた。


「…あーあ。五十嵐先生も、
この不運な清掃員も、
この刑事さんたちも、…貴方の勝手な行動で死んじゃうんですね」

『だから使えないって言ってるでしょ』

「…っ…」

『それとも怖いんじゃない？…吹き飛ばす、とか言っても、やっぱり自分が死ぬのは嫌よね。』

目 「は、春宮くん！犯人を刺激するのは…」


そして、カッとなった遠藤は、Aを睨みつけた。


「そんなに死にたいなら――」

「…ちょ…ちょ…っと」


目 「やめるんだ…！！」
高 「…！！」


目暮と高木が立ち上がり、
後ろ手に拘束されたまま、遠藤に体当たりをするように近づいた。


アワアワと怯える五十嵐は、
拘束されたまま、遠藤から遠ざかるようにして、
同じく拘束されている清掃員の男にすり寄るようにして、壁際でギュッと目をつぶっている。



そして、目暮と高木が遠藤に接触する直前――、



カチリ



ボタンが押される音が、室内に小さく響いた。

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