悪いけど_4 ページ5
「同じ規模の爆弾はまだこの会館内にいくつも残っていますよ」
目 「…今の爆発はどこを爆破したんだ…」
「さぁ?それは分か――」
『どこかって聞いてんのよ!!!』
続く目暮の言葉を思い切り遮り、Aが叫んだ。
「…知りませんよ。僕がやった訳じゃありませんから」
想定していたものの、
仲間がいることを認めた発言に、
決して良いとは言えない状況に、Aたちの顔に焦りの色が浮かんだ。
『…』
目 「今の爆発で、警察がここに来るはずだ。…いつまでも警官を拘束していられると思わないことだな」
「…警察が来る前に、この会館全体を吹き飛ばしても良いんですけどね?」
強がりとも思える、刑事として言葉を投げた目暮だが、
遠藤のその脅しに、そして、ナイフの切っ先が五十嵐に突きつけられ、口を閉ざした。
そして――、
『…貴方がやったの?』
「は?」
ポツリ、と零れたAの言葉に振り向いた遠藤は、
引きつった顔でナイフと、そして手元のリモコンを突きつけるようにして彼女に近づいた。
後ろ手に手首を拘束された状態で、
静かに立ち上がったAに。
「…僕がやったんじゃないと言ったはずですけど」
高 「は…春宮さん…」
目 「君…」
そしてAは、
拘束された手首を、思い切り背中越しにキャビネットに叩きつけ――、
サッと、ジャケットの内ポケットに手を入れた。
自由になったその手を。
本来、ハサミやニッパーなどの刃物で切断する結束バンドだが、
強い衝撃とともに引き千切れば、こうして切断することができるのだ。
とはいえ、それを後ろ手にやってのけるのは、身体の柔軟性が必要であり、
それなりの技術と訓練が必要だ。
高木と目暮はその一瞬の行動を見て、
すっかり外れている、いや、切れている彼女の手首の結束バンドを見て、
驚いたように目をパチパチさせていた。
しかし、すぐさま状況を把握し、
緊迫した様子で遠藤を見つめる2人。
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white12(プロフ) - 開設しましたらお知らせしますね!ぜひ、高さんが描いて下さった夢主ちゃんを見てみたいです! (2020年2月16日 12時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - 高さん» コメントありがとうございます。な...なんと、そんな嬉しいことがあって良いのでしょうか...。本作を読んで頂けているだけでも嬉しいのに、イラストを描いて下さったなんて本当に嬉しいです!実はtwitterはやっていないのですが、この機に...とも考えておりまして。 (2020年2月16日 12時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
高(プロフ) - 夢主さんのイラスト勝手に書かせていただきました笑作者様見ていただきたいんですけどツイッターはやってないですか? (2020年2月16日 12時) (レス) id: 9e0ac4ae00 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - fujizakuraさん» 本作をお読みいただきありがとうございます。公開が遅くなり申し訳ありません。(8)は既に公開済みですので、引き続きお楽しみ頂けますと幸いです。 (2020年1月31日 14時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
fujizakura(プロフ) - 【8】がパスワードがかかっていて見れません (2020年1月30日 17時) (レス) id: 21ccb35895 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2020年1月20日 8時