違ぇんだよ_3 ページ3
「…とりあえず、さっさと直せよ。その怪我。
ふざけた犯人はとっとと捕まえるつもりだけどな、
お前が本調子じゃねぇと、色々困んだよ」
「…分かってるよ」
"色々困る"という、
松田がいかに萩原を信頼しているかが分かる言葉。
そこには、
刑事として、いわゆる仕事面で、
というだけでなく、プライベートも入っているはずで。
「あぁ、それとな」
「…何だよ」
「...いや。やっぱり、萩がウダウダやってんの、珍しいなって思ってな。」
「…どういう意味だよ」
「さぁな。」
少し前に、目の前の人物に対して、萩原自身が心配して呟いていたセリフだ。
全く同じようなセリフを、その本人から投げかけられ、
自嘲めいた表情を浮かべる萩原。
軽々しく女の子の連絡先を聞いたり、
ナンパな態度で女の子と接するのが常のような親友。
ここ2-3ヶ月ほど、
何やら明らかに様子のおかしいその親友に、
本心からなのか、やはりどこか余裕ぶって挑発しているのか、
松田はもう一度、挑発的な視線を向けた。
そして、そんな会話を繰り広げわずか10分ほど滞在しただけの松田は、
そのまま萩原の部屋を去っていった。
「Barで知り合ったって聞いてたから、
てっきりまた軽い遊びだと思ってたんだけどな…
まぁ、あぁいう気の強そうな女に、
遊びの萩原が相手にされる訳ねぇよな。」
詳しい事情までは知らない松田は、
眉をひそめてタバコを加えると、
もうすぐ日付が変わる夜道に、大きく紫煙を吐き出した。
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white12(プロフ) - なーこさん» またまた嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。どうにも回りくどく書いてしまう癖があるのですが、そう言って頂けて本当に嬉しいです。由紀さんの登場はRain執筆中からの計画でした (笑) 次回作は未定ですが、今後もご愛読頂けましたら幸いです。 (2019年12月20日 16時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*会社の為、隠忍自重する夢主が時折見せる弱さや脆さに萩原さんの言葉が染みて溢れ出すのを繊細に描いていたのが読んでいてじわっときました...。そして由紀ちゃんの登場は嬉しすぎるサプライズです!(笑)また次の作品も楽しみにしてます*。 (2019年12月20日 0時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年12月12日 17時