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桜_7 ページ12

「もしかして、萩原の兄ちゃんに泣かされたのか!?」
「え!?そうなんですか!?萩原さん…」


「ち、違う――、あ、いや…」


子どもたちに責められるように見上げられている萩原は、
とっさに否定の言葉を口にしようとしたが、
実際はそうなのかもしれない状況に、口ごもっている。

そして、焦った様子の子どもたちに、Aが困ったように笑った。


『…フフッ。違うの。
ちょっと…、目にゴミが入っただけだから。大丈夫よ』

「え?そうなんですか?」
「なぁんだ。良かった!歩美、Aお姉さんが萩原さんに意地悪されたのかと思った…」
「もう、びっくりさせんなよな!!」


安堵したようにニコリと笑いかけてくる子どもたちに、
同じく笑みを返すと、Aはパタリとスケッチブックを閉じた。

未だその横で、Aの少し後ろで立ちすくむように口を閉ざしている萩原は、
気まずそうな、切なそうな顔をしていた。



「なぁなぁ!姉ちゃんもサッカーやろうぜ!」
「あ!そうですよ!ぜひAお姉さんも一緒にやりませんか?」
「歩美もお姉さんと遊びたい!」

『そうね。…でも、もう行かないといけないから。
また今度ね』


子どもたちの誘いを笑顔で優しく断ると、
Aはさっと公園の出口へと歩いていった。
萩原に視線を向けることなく。

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設定タグ:名探偵コナン , 萩原研二 , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - なーこさん» またまた嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。どうにも回りくどく書いてしまう癖があるのですが、そう言って頂けて本当に嬉しいです。由紀さんの登場はRain執筆中からの計画でした (笑) 次回作は未定ですが、今後もご愛読頂けましたら幸いです。 (2019年12月20日 16時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*会社の為、隠忍自重する夢主が時折見せる弱さや脆さに萩原さんの言葉が染みて溢れ出すのを繊細に描いていたのが読んでいてじわっときました...。そして由紀ちゃんの登場は嬉しすぎるサプライズです!(笑)また次の作品も楽しみにしてます*。 (2019年12月20日 0時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2019年12月12日 17時

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