Liar 【名探偵コナン】 (ページ4)

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Bar Curious_3 ページ4

『はぁ…』

「あれ、けっこう強いヤツだろ。大丈夫？」

Barを出て少し歩いた路地。
約束があるなどと口にした手前、店を出るのが一緒だったところまでは良いのだが、
何故か、当然のように未だ目の前にいる男に、
やはり機嫌が悪そうにジロリと視線を向けるA。

しかし、一気に飲み干したのはまずかったか。
その目はいまいち焦点が合わず、
再び大きなため息を零した。
アルコールで上がった心拍数を整えるためか、
あるいは、それ以前からの問題か。

「まぁ…、
大丈夫かって聞きたいのはそれだけでも無いんだけどね」

『助けてくれたつもりかもしれないけど、
そういうの、必要ないから』

「…別にそんなつもりで言ってるんじゃないけど…」

あのBarで何度か見たことのある男だ。
髪は肩までの長さで、
店に来ていた女の子たちに声をかけていたところを見たことがある。
軽そうなヤツだと、横目でみたくらいだったのだが。

それに確か一度、
接待で行った居酒屋でも目にしたような、気がする。

でも、話したことは、ないはずだ。

『それじゃ』

じっと自身を見つめてくる目の前の男からさらりと視線を外すと、
Barとは反対方向へと歩き出したA。

真剣な、どこか心配そうな目をしていたように見えたのは、
少しアルコールが回り始めて上手く焦点が合ってなかったからだと、
Aはもう一度、大きなため息を零した。