46.反省文 ページ46
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「ねえ、そろそろ話してくれない？」
樹「んー、そうだな。ｽﾞｽﾞ」
「それもう空でしょ」
生徒指導室に連れてこられたはいいものの、樹は飲みかけのおしるこを啜っては、「あーうめ」と小さく呟いている。
私の記憶が正しければ、さっきの出来事を説明すると言っていた気がするんだけど。
「樹が来なかったら、本当に殴り合い始まりそうな雰囲気だったんだよ」
樹「それもそれで面白そうだけどな」
「バカなこと言わないでよ」
樹「そもそもあの大人しいふたりがあんな言い合いしてるなんて、それだけで想定外だっつーの」
「あ、なくなった」っておしるこの缶を逆さまにする樹。
説明をしてくれる気配もなければ、反省文を書き進める様子も見受けられない。
悪びれもなくニヤニヤしてるコイツは、いったい何がしたいんだ。
「話さないならもう私帰るよ？」
樹「今行ったらワンチャンあいつらと鉢合わせるぞ」
「なにそれ脅しのつもり？」
樹「今頃どうしてるかね。マジで殴り合ってたりして」
そんなはずないってわかっていながらも、少しだけ想像してしまう。
だけどやっぱりどう考えてもありえないし、大きく首を振ってそんな馬鹿な想像をかき消した。
「⋯あのさ樹、もしかして」
樹「んー？」
やっとシャーペンを走らせ始めた樹は、顔も上げずに声だけで返事をする。
そしてさっきからモヤモヤする樹の態度に、私は1つわかってしまったことがある。
「反省文書き終わるまで私のこと帰さない気でしょ」
樹「あ、バレた？」
女の子みたいに可愛こぶって舌を出す樹を、束になった原稿用紙で軽くはたいてやった。
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くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います！拗らせ北斗くん大好きです！続き楽しみにお待ちしてます！ (11月21日 13時) (
レス) id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 続き読みたいです。 (7月29日 16時) (レス) id: c9c9d458e3 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 早く結ばれてほしい、別れた理由知りたいです。 (2023年1月8日 16時) (レス) @page35 id: 541c7ab773 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫野
| 作成日時：2022年11月26日 22時
