43.おしるこ ページ43
.
目「諦めたく、ないから」
「蓮、くん、」
目「これからも⋯好きでいさせてほしい」
蓮くんは今まで、�� 好き �瓩箸いΩ斥佞魄貪戮盡�にしなかった。
初めて蓮くんから発せられたその二文字は、なんだかとても、切なくて
心が蕩けてしまいそうなほどに、真っ直ぐだった。
「⋯ありがとう」
目「風邪ひいちゃうから、早く帰ろ」
�� 蓮くんにはもっと素敵な人が似合うよ ��
そんな言葉をかけようとした。だけど、飲み込んでしまった。
私は、ズルい女だ。
目「⋯あれ、携帯鳴ってるよ」
「あ、ごめん、ちょっと出るね」
突然、着信音とともにスマホが震えた。
傘を持ってくれている蓮くんに一瞬立ち止まってもらい、スマホを取り出す。
⋯ちょっと、助かった。
「もしもし。⋯どしたの？」
樹『やっほー。今1人で反省文書いてんだけどさ、ｽﾞｽﾞｽﾞ』
「何飲んでんのよ」
樹『おしるこ。先生が買ってくれた。あーうめー』
電話をかけてきた相手は、今生徒指導室にいるであろう樹だった。
なんで校則破って反省文書かされてる奴が先生におしるこ奢ってもらってんのよ。
樹『あ、んで、傘どうしたかなって』
「あー、えっと、」
目「樹くん？」
樹『あ、え、なに、目黒と一緒いんの？』
耳に当てていてもまあまあでかめな声だから、蓮くんは私の通話相手が一瞬でわかったみたい。
⋯なんて説明したらいいかな、この状況。
「あのさっき、玄関でたまたま会ったから、傘入れてもらってる」
樹『え⋯マジ？』
目「ちゃんと送るから心配いらないよ」
樹『いや、そうじゃなくて⋯待って、ごめん、俺やらかした、』
「え、なに？」
電話口の向こうからは、尋常じゃないほどの焦り具合が窺える。
バサバサ、ガタガタ、反省文を撒き散らしたり、立ち上がったり？してる音？
やらかしたってなに？なんでそんな焦ってるわけ？
樹『どうしよ、もう間に合わねえよな』
「だから、何が？」
目「なんかあったの？」
道端に寄って、スピーカーにして樹と話していると
学校方面から、現れたのは
「⋯まじ、か」
樹『⋯まじごめん』
北「⋯なに、この状況」
銀灰色の傘。白いマフラー。特徴のある、掠れ声。
これらを五感で捉えた途端、私は体が硬直した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います！拗らせ北斗くん大好きです！続き楽しみにお待ちしてます！ (11月21日 13時) (
レス) id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 続き読みたいです。 (7月29日 16時) (レス) id: c9c9d458e3 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみん(プロフ) - 早く結ばれてほしい、別れた理由知りたいです。 (2023年1月8日 16時) (レス) @page35 id: 541c7ab773 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：姫野
| 作成日時：2022年11月26日 22時
