・YOU ページ39
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20XX年 12月3日。
A「美味しかった?」
ジミン「はい。とっても。」
私はジミン君を食事に連れて行ってあげた。
寒くなったから
鍋にした。
食事が終わって
私たちはぶらぶらと町並みを歩いていた。
ジミン君と会ったのは
「約束」だったから------。
プレカンを出たら
外で会おうって言ったのは私。
まだ19歳の彼を
裏切ってはいけない。
A「寒いね。」
ジミン「寒いですね。」
私が10代の頃は
ただただ暗かった------。
心の傷が深すぎて
青春なんて私には訪れなかった。
ジミン「寒いから・・・
手
繋いでもいい?」
A「!
ん。」
こんな甘酸っぱくて
初々しい恋なんて
私には経験のないことで------
彼の綺麗な心を
汚しちゃダメだって
思った。
A「でも
私の手
------冷たいよ?」
私が手を差し出すと
彼は照れ臭そうに目を伏せながら
あったかな大きな手で包んできた。
ジミン「僕があっためてあげます。」
手を繋いだ。
この子とは
キスもしてしまった仲。
------私も何を考えているんだろう。
いや、
何も考えていないのかもしれない。
申し訳ない。
ジミン君の横顔。
去年初めて会った時と
まるで雰囲気が変わっていた。
男の子から
オトコに変わる瞬間------。
それは
いつなんだろう。
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街はもうクリスマスのイルミネーションが始まっている。
もうそんな季節なんだと気づく。
誰と一緒にいても
私の心は
満たされることはない。
いや、
満たされては
いけない。
ジミン「Aさん…。」
ジミン君の息が白い。
A「なに?」
ジミン「ずっと
そばに
いたい。------」
彼の今にも消えてしまいそうな儚い顔。
私の胸の奥で
ずんっと響いた気がした。
それは
鈍い痛みとなって
私を静かに責めた。
A「ジミン君…。」
ジミン「僕は
もう
Aさんしか
嫌です。」
A「あはは!!
やめてよ。。」
ふわりと私の視界を遮り
ジミン君は
私の唇を
ふさいだ。
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作者名:life | 作成日時:2017年9月5日 14時