bitter11 ページ23
-------Aside---------
わたしは
こわくて仕方がなかった。
生態学を学んでいて
余計な知識がありすぎたせいもあった。
ジン君。
いま
逆らったら
命を奪われるのではないか。
怖かった。
幼いころ、強烈な離別体験をしているジン君。
彼はおそらく
その母親と
わたしの影を重ねている。
わたしは
逃げたくても
逃げられなかった------。
逃げたら
彼はまた
「すてられた」
そう感じて
逆上して・・・。
想像絶する恐怖がわたしを支配していた。
必死に笑顔を作って
話しかけた。
楽しんでいるふりをした。
でも、
上司『おい。本当にインフルエンザか?』
上司が怪しみ始めた。。。
ていうか、
わたしだって
------帰りたい。。。
ふとみると
ジン君はひとりでログハウスの外で星空を眺めている。
いまなら
逃げ出せる。
そうも思ったのに。
---------どうしたことか。
わたしは
ジン君を放っておけなくて
彼の心の傷に
寄り添ってあげたくて-------。
寂しそうな背中。
わたしは
ジン君の隣に。
いつ大学に戻るの?って
極力やわらかく
たずねてみた。
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作者名:life | 作成日時:2017年7月18日 12時