すのーまんと、わたし (ページ8)

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ついにページ8

3月の応募開始とともにとりあえず応募し、絶対落ちると思ってた書類審査。

なんかぽんぽんと通ってしまってついに5月の最終審査まで来てしまった。

絶対落ちると思っていた私は、オーディション途中の4月のうちに内定をもらった会社があった。

ちゃんと休めて残業なしってとこに惹かれたある会社の受付の仕事。

バレエを趣味として続けながら働けそうだと思ったから。

やりたいことではないけど、
特にやりたくないことでもなかったから。

そんな理由で、なんとなく受けてなんとなく内定をもらった会社だった。

そもそもこのオーディションだって、ここまで来れるなんて思ってもなかったし。

ゆうて、記念受験みたいなもんじゃん？

と、自分に苦し紛れの嘘をついた。

ほんとは滝沢歌舞伎の舞台に立ちたくて仕方ない気持ちを抑え、改札を抜けてオーディション会場へと向かった。

道中にはきっとこれから一緒にオーディション受けるであろう人たちがたくさんいた。

それこそ私と同い年くらいの子もいれば、もっと上に見える人も、中学生みたいな子もいた。

たぶん、法律対策でグループに女の子を入れる為のオーディションだろうから、年齢もバラバラなんだろうな。

そういえば、もし仮に受かったらどんなグループに入るんだろう。

いきなり有名な人たちと一緒に、とかもあるのかな。

そもそもどんなグループがあるかもよく知らないで来ちゃったなあ。

ちゃんと調べておくんだった。

これはもうすでに落ちたかな、と笑った。