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思わず視線を逸らしてしまう。
「 瑞稀くん、どうかした? 具合でも悪いの?」
『 いえ…大丈夫です。』
「 そう、、なんかでも…元気なくない?」
『 先輩… ごめんなさい。俺、、先輩とは…』
そこまで言いかけたところで、涙が溢れて止まらなくなってしまった。
「 え!? 瑞稀くん? どうしたの?」
先輩は、驚いてあたふたしながらも俺をギュッと抱きしめてくれた。
俺が落ち着くまで、ずっと…
優斗先輩の腕の中は、暖かくてホッとする。
この温もりに包まれていたかった…
しばらくして公園のベンチに移動した。
「 大丈夫、瑞稀くん? 落ち着いた?」
『 はい…もう大丈夫です。すみません。』
「 そんな謝らないでよ… やっぱり、何かあったんだよね?」
そう聞かれて、黙り込んでしまう。
どう話したらいいのだろうか…
でもちゃんと伝えなきゃ、、
『 …先輩…ごめんなさい。俺、やっぱり、先輩とは付き合えません。』
「 どうして? 俺のこと嫌いになった? 」
『 そんなことない! 先輩のこと好きです。』
「 だったら、どうして? 」
『 ごめんなさい。でも…俺は先輩にはふさわしくないから…』
「 何それ? 意味がわからないよ。」
『 ごめんなさい。勝手なこと言ってるってわかってます。でも、もうこれ以上、何も聞かないで…。 』
「 瑞稀くん… 何か話せないような事情があるの?」
心配そうな顔をする優斗先輩。
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作者名:wawa | 作成日時:2019年7月9日 9時