忘れられない人 (ページ25)

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すると、先輩は驚いて、

「えー！それこそ嘘でしょ！俺、めっちゃアピールしてたつもりだったのに…通じてなかったの？」

ガックリと肩を落とす優斗先輩。

『ご、ごめんなさい。まさか、そんなはずないって思ってて。』

「嘘じゃないからね。俺、瑞稀くんのことが好きだから！」

『あっ、はい。ありがとうございます。嬉しいです。』

「あの、、それで、、俺と付き合って欲しいんだけど…どうかな？」

『付き合うなんて…そんな恐れ多くて、俺にはムリ。』

「え、、そんな、、ムリって…」

ショックを受ける先輩。

『え、いや、違うんです…俺のキャパオーバーなだけで。俺も、先輩のことが好き。』

「瑞稀くん、本当に？」

『はい…俺も、、先輩のことがずっと前から好きでした。』

そう告げると、先輩は俺を力一杯抱きしめた。

「瑞稀くん、、俺、嬉しい！嬉しいよ。ありがとう。」

『先輩…』

俺も先輩をギュッと抱きしめた。

「俺のことが好きでも付き合ってくれないつもりなの？」

『え、、だから、ちょっと頭の中が整理できなくて、キャパオーバーで…』

あたふたする俺を見て、先輩はクスっと笑って、

「わかった。瑞稀くんに考える時間をあげる。俺、来週から修学旅行だから、帰ってきた時に返事を聞かせて。」

『わ、わかりました。』

先輩の提案に心底ホッとしてしまった。

「気が変わったなんて、ナシだからね。いい返事、待ってる。」

そう言いながら、優しく俺に口づけてくる優斗先輩。