約束*2 (ページ10)

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(シルクside)

押してくと決めた以上、グダグダなデートにはしたくない。

犬カフェにランチに買い物

編集の合間を縫って考えたプラン。

デートだということを主張するため敢えてベタなプランを組んだ

そして浮かれ気分で迎えた今日。

車体の陰から姿を見せたAはいつもより少し大人びていてドキッとした。

ミディアムボブの髪を耳にかけると揺れるピンクパールのピアス

いつもと違う雰囲気に目が合わせられず窓の景色を眺める。

そんな俺の気も知らず、最初の目的地だけ教えると

A「可愛い」

俺に向けてそんな言葉を呟く。

…俺のセリフだっての。

スマートに言えない自分の情けない表情が窓に映った。

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万が一の可能性も考え、カフェは頼み込んで貸切にしてもらった。

そのことにAが目を丸くする

A「さすがだね…じゃあワンちゃんとたくさん遊べるね！」

説明を受けると、目に見えて喜ぶA

店員さんに抱えられて来た沢山の犬を見てその目がより一層輝く

一瞬にして俺とAの周りは可愛さでいっぱいになった

A「うわあ…可愛すぎる」

ふわふわの子犬を胸に抱き愛しそうに見つめるA。

自然と頬が緩む

シルク「…うわ、びっくりした」

違和感を感じた左手を見ると子犬が構って欲しそうに俺の手を舐めていた

見過ぎたな

さっきから彼女しか見てない自分に気付き心の中で鞭を打つと、手に乗っかる子を抱きかかえ、癒し空間を堪能した。

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シルク「よし、飯食いにいこ」

存分に癒されたあと再びタクシーに乗り込み予約してあるレストランへと移動する。

A「可愛かったね！」

Aのテンションは上がりっぱなしで目はキラキラしていた。

シルク「Aずっと顔ゆるゆるだったよ(笑)」

そう言ってモノマネで表現する

A「そんな変な顔してないよ！(笑) でもあの可愛さを前にしたら誰でもデレデレになるでしょ〜」

と思い出したのか幸せそうな顔をするA。

まあそんなAを見て俺も多分デレデレだったんだろうな。

メンバーがいなくて良かったと心の底からそう思った。

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