約束*2 (ページ5)

今日:20 hit、昨日:24 hit、合計:37,453 hit

35 ページ5

.

----------------------------

(シルクside)

店を出てタクシーを拾う。

家の前まで送る、そう言うとAは首をふるふると振った。

A「一緒に乗ったら時間も料金も多くなっちゃうよ」

…分かってねえなあ。

シルク「だーいじょぶだって。ほら、俺金あるし。」

本音を隠すようにおどけて見せると

まあそれは知ってるけど、と肯定される。

ツッコんでくれないと嫌味な奴じゃん。

自分で思わずツッコミを入れるも

彼女の純粋さが愛しくなり口角が上がる

悩んでる彼女を差し置いて隣に座り、半ば強引に送った。

.

.

.

Aの家からの道中、タクシーの中でマサイに連絡するとまだみんなマサイ家に居るみたいだった。

そのままの足取りで家に向かうと躊躇いもなく入る。

俺を見た瞬間、全員がニヤニヤしながら近付いてきた。

マサイ「シルクちゃーん、どこ行ってたのかなー？」

ダーマ「俺たちが飯食ったって言ってなかった？」

モトキ「俺たちもご飯食べてなかったけどなー？」

ザカオ「何で置いてったんですかー？」

ンダホ「さあ、詳しく聞かせてもらおうか！」

……あぁ、もう最悪。

こいつらの表情は弱みを握って調子に乗る悪魔みたいだ。

普段からそのくらい饒舌に話せよな。

迫ってくる奴らの隙間から奥を覗くと

遊びに来ていたツマホが子ダホを抱えて笑っていた。

シルク「言うから、言うから一旦離れろ！」

メンバーの包囲網をくぐり抜けソファにドカッと座ると

深く深呼吸をした。

「…まあお察しの通りですよ。」

遠回しに言ってみるも、案の定こいつらは許してくれない。

ンダホ「ちゃんと言ってくれないと分かんない」

お前は俺の彼女か？とツッコみたくなったが留まる

「だから、…Aが好きなの。だから2人で飯行った。」

項垂れたままそう付け足す。

今までは、好きな人出来た。と軽く言えた

でも今回は俺が意地を張って気持ちに気付いてないフリをしていたことも知られているのだろう。

それが情けなくて恥ずかしかった

マサイとダーマがキャーキャーと騒いでる。

モトキ「やっぱりねえ〜」

ンダホ「Aちゃんのことずっと目で追ってるよね」

ザカオ「俺でも気付いたからね？」

…そんな分かりやすかった？

----------------------------