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次の土曜日。朝の10時。
私は本田家にいた。
平日と同じくらいの時間に起きたのは久々だ
ンダホ「よし、行くかなー!」
本田家の車でみんなで行くというので乗せてもらうことになった。
大きな公園の中にあり、子ダホくんとあいりも一緒に行くらしくテンションが上がる
助手席にシルク、2列目に私とあいり、最後列にマサイとモトキが乗り込んだ
A「楽しみだねえ〜」
子ダホくんに微笑みかけるとチャイルドシートから出そうな勢いで手を動かす
可愛い。
車中で流れるアンパンマンの曲に笑顔な天使くん
とそれ以上にノリノリな成人男性4人。
A「すんごいノってんね(笑)」
マサイ「何かこういうの楽しいじゃん?歌詞わかんねえけど」
平和だなあ
時間が経つのは早く、あっという間に目的地に着いた
シルク「最初撮影だけしちゃうね」
あいりと少し離れたところで撮影を見守ると
ずっと考えてたことを伝える
A「ね、あの後モトキも相談乗ってくれて色々考えてみたんだけどさ、…まあその好き、なんだと思う」
優しい目をしたあいりと目が合う
あいり「自覚できたんだ?」
A「…ん。でもやっぱ、その、…やっぱりさ、」
あいり「…怖い?」
歯切れが悪い私の気持ちを代弁する
A「うん。頭では分かってるんだよ、みんなもシルクもあいつとは違うって。でも恐怖心が染み付いちゃってるっていうか…ね。1回大丈夫だったら大丈夫なんだろうなあとは思うけど」
その1回を踏み出せたらどんだけ楽か。
A「ダメだなあ、好きな人が出来るって嬉しいことだと思ってたんだけどね(笑)」
あいり「そこに関してはA全く悪くないでしょ。父親が100%悪いんだから。好きって気付けたことさえ進歩じゃない?」
A「んーまあでもこの先を望むなら私のその過去もきっと話さないといけないじゃん?そしたら何か重くない?」
気を遣われるか話が重過ぎて面倒になるか、どっちかだ。
あいり「シルクも、みんなも受け止めてくれるよ。絶対。」
あいりが言ったタイミングで
ンダホ「第一弾終わり!きゅうけーいっ!」
と大きな声が聞こえる
A「んー…まあシルクが私を好きかなんて分かんないしね!まず!」
立ち上がりながらそう伝えると、重くなった気分を振り切るようにみんなの元へと駆け寄った
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作者名:みーみ。 | 作成日時:2022年9月18日 22時