デビューを迎えるその日まで 5

私なりの ページ9

貴方side




皆の忘れ物を荷物に入れて信じられないくらいのお金を払った



｢なんで送るの？｣



『私なりに決意を決めたの』



そう、決意を決めて私なりに色々準備をしている





｢ねぇ、Aってば！！｣



友達に引き止められ真っ直ぐ目を見てきた




『分かってるよ、大丈夫』




向けられた目線に真っ直ぐ返すと、友達は微笑んだ



ﾋﾟﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ



買い変えたスマホが鳴り響いた



『もしもし？』


滝｢よっ、どうだ？｣


『とりあえずは、大丈夫です笑』


滝｢そうか〜｣



滝沢くんには改めて電話番号を教えていた



『私ほんとにいいんですか？』


滝｢いいよ、俺はそれを望んでいたから｣



滝沢くんの言葉に酷く安心して暫く話して電話を切れば友達の目はもう輝きに満ちていた



｢っ、A〜！！！｣



『私ね、やっぱり皆と一緒に居たい』



滝沢くんに私の事で騒動になっていると言われた日もSnowManが守ってくれると言われていたからずっと信じていた





｢SnowManは10人だもんね！｣



『違うよ、9人だよ笑』



どれだけ望んでいた留学も、みんなと一緒に居たいという思いにかき消されていく




『素直にさせてくれてありがとう』



｢まぁね｣



得意げに笑う友達の顔をみて、学校に向かい退学届けの手続きをした





｢お別れじゃん｣



『直ぐにじゃないけど、ほんとに感謝してるよ』



あれだけはしゃいでいた友達の目は少しだけ潤んでいてそれを隠すように下を向いた




ほんとに素直にされてくれてありがとう

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