デビューを迎えるその日まで 5

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…



“じゃんけんぽん！！！”


“あいこでしょっ！！”



渡｢ぐわぁーはっー｣



目の前で繰り広げられるじゃんけんに参加する権利すら与えて貰えなかったラウちゃんと座って見ていた



深｢翔太ゴチになります｣


どうやら翔太くんが負けたらしく高そうな財布と伝票持ってレジに向かって行った


目｢っはー、腹いっぱい｣


ラ｢久しぶりで楽しかったね！｣


岩｢忘れ物ない？｣


宮｢あ、翔太上着忘れてる｣


翔太くんの上着を持って走っていく涼太くん
酔ってないのにテンションの高い康二くん


向｢やばいめちゃくちゃ楽しい！！｣


佐｢こーじっ！｣


阿｢夜のテンションだね笑｣


温かいお店を出れば一気に寒くなる


『やっぱりまだ寒いね〜』


3月になってもまだ少しだけ寒くて、首を縮めて下を向いて歩いた


深｢うわ、星綺麗！！｣


ふっかの声に自然の顔を上げれば空は曇り空



佐｢騙された〜｣


『つまんな笑』



岩｢前見て歩かないとぶつかるよ｣


『はーいっ』


私の歩くスピードが遅いのかぐんぐんと抜かされていつの間にか1人で後ろを歩いていた



9人が笑い合っている姿をポケットに入った携帯で収めた


あまりにもいい写真すぎて立ち止まってみていると自然とにやけていた


『ふふっ』



阿｢A歩くの遅い〜！｣



携帯から正面へと目線を上げればみんなが振り返ってこっちを見ていた




『あ、ごめんごめん笑』



私が立ち止まればいつも待っていてくれた
9人の背中を追いかけて、真ん中の空間に入ればまたゆっくりと歩き始めた




『良いグループだな〜！！』



ラ｢急にどうしたの笑｣



今の私はきっと幸せな顔をしている

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