デビューを迎えるその日まで 5

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向井side



貴｢それでどうしたの？｣



キッチンから顔を覗かせこっちを見てくるAに手招きをした


ラウールに声を掛け俺のほうに歩いてきた




『なぁなぁ、ちょっと休憩しようや』



貴｢終わったの？片付け｣


怪しい目で見てくるAの手を引いて自分の部屋へと連れ込んだ




『見て？綺麗やろ？』



貴｢ほんとだ、綺麗じゃん｣



Aと話したくて1番に終わらせた部屋の片付け



『引越しの準備してまたここに引っ越してくるとはな〜』



貴｢ほんとだよね笑｣



ベッドに腰かけ、近くのカメラを持った



『まぁさ、要らんもん捨てれたしええかな』



貴｢せやな〜｣



くすくす笑いながら隣に座るA



『出たよ、Aのエセ関西弁』


貴｢康二くんこそ、またカメラ｣


癖で持ってしまうんよ、隣にいいモデルがおると




『なんかポーズしてや』



貴｢えー、私アイドルじゃないんですけど｣



そう言いながらも若干ノリノリなA



ｶｼｬｯ



『んー、ええやん可愛いで』



照れ笑いしながらポーズをするAの写真は俺しか持ってへんもん




『見て、これええやろ』



貴｢ってか、私ばっかりじゃん笑｣



『いつかアルバムにしてメンバーに売ろうかな』



貴｢売れるわけないじゃん｣



『何言うてんの、高額やで』




まぁ、絶対売らへんけどな



貴｢アイドルってすごいよね〜、色んな表情持ってるじゃん｣





『まぁな？プロやから笑』




もう一度カメラを構えればドアから聞こえるノック音





宮｢もしかしてA居る？｣




貴｢居るよー！｣




ベッドから立ち上がりドアを開けるA





そんな元気よく答えんといてや、
二人の時間が終わってしまったやん

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