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「ほ、ほんとに大丈夫だから、ね…?」
「ダメ…」
櫻井A、只今大変なことになっています。
笹川が私に抱き付いていて、中々離れてくれません。
この状態が続いたのは数十分前__
「あ、もう帰らないと…」
「え…!?」
私が笹川の部屋にあった時計を見て呟くと、笹川はびくっとする。
「じゃあ、私帰るね」
私は笹川の腕をほどいて、ベランダへ向かう。
すると、後ろから暖かい温もりがあった。
「帰っちゃだめ…」
後ろから抱き締められました。
「ね、ねぇ、お願いだから帰らせて…?」
「絶対返さない…」
一言放つたびに、だんだん抱き締める強さが強くなっていく。
て、てか、私…好きな人から抱き締めらてるとかヤバいって…!!
__と言う訳で、何回もお願いしても聞かなく、更には抱き締める強さもだんだん強くなり、首が絞まりそうになる。
(どうしよ…)
そんなことを考えていた。
ついに、自分の首にも限界が来そうだった。お陰様で顔が熱くなっているのは自分でもわかる。
しかも、苦しすぎて涙が出てきそうになる。
もうどうなっても良いから、最後にもう一回お願いをしよう!!
「ね、ねぇ…笹川…」
「ん?」
「お願い…苦しいよ…」
頑張ってお願いをしてみた。
すると、笹川はバッと手を放した。
お、ラッキー!
「じゃあ、帰るね〜!」
「あ、待て…!」
私は笹川の言葉を無視して、自分の部屋のベランダへ移った。
私は部屋に入ると、すぐに窓とカーテンを閉めた。
「ふぅ…」
私は疲れ果てて、ベッドにグダッと倒れる。
今日はとりあえず大変だったな…
てか、笹川はなんで私を帰らせないようにしたのかな…
「どうせ、明日も会えるんだけどな…」
私はそう呟いた。
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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2019年10月21日 21時