◇ ページ47
【グルッペン・フューラーに告ぐ
貴国の侍女と名乗る女を1人預かった。】
〔どういうことや、グルッペン〕
テレパシーで似たような質問が沢山、頭を抱えた。
つい、ついさっきまで話していたAが拐われた?そんな馬鹿な。
確かに、今この城に主要戦力は少ない。
だが、だからこそネズミ1匹入れる隙なんて……ああ、なるほど内部班か。
〔ロボロ、インカムから位置は特定できるか〕
〔もうやっとる。敵城の地下一か……っておい!!!なにしとんねんグルッペン!〕
ロボロが叫ぶのもそのはず、真っ黒の馴染みのあるあの帽子を被って彼は今度こそ窓から飛び下りたのだ。両手に剣をもって。
〔これから作戦γに入る。ゾムは暗殺から近接へ移動しろ、俺の護衛だ。聞こえたな?お前ら
何がなんでも、アイツを救うぞ〕
いろんな声が重なって聞こえた
〔了解〕
草むらを駆ける。鞘に入った2つの剣がいつもより重く感じる
どこからか、馬の走る音が聞こえて両手を添える
「グルッペン!」
「っ、ああ、ひとらんらんか」
今彼は、前線で戦っているはずだが…?
「俺の外道丸貸してやるよ!」
ヒヒンと気高く鳴く白馬。俺は驚く。え?本当に?
「外道丸を傷つけたら許さねえけど、一大事だよな。オラ!乗ったらつべこべ言わずに行け!」
急かされて外道丸に乗る。任せとけ、と外道丸に励まされているような気になる。くい、と手網を握ればものすごいスピードで彼は駆け出した
「……ぜってえ、救ってやるんだぞ」
___________
「グルッペン!こっちや!」
緑のパーカーが見えて、外道丸から飛び降りる。後ろから追ってくる弓兵から一直線に俺へと一矢飛んでくる
カン!
「あっぶね、」
「さっすが鬱先生!ナイスエイムやで!」
ふうと汗を拭った鬱先生はいつもの100倍頼りに見えた。
「何見とれとんねん!!グルちゃんははやくあの子を救ってあげて。
ここは俺らが引き受けるから」
ヒヒン、と外道丸が唸る。自分を忘れていないか、と
「ンヒ、せやで!俺と外道丸でなんとかしたるから!」
「あ、あれ?僕は?」
「っ、すまない!」
ゾムがぶち壊された壁を抜けて城内へと入る
「まあ、救世主は遅れてくるもんやからな」
「あ、先生あぶない」
「お゙わ゙っ゙!」
そこらにいる兵を蹴散らして階段を下る。
兵の数と強さからして目的が近いことは明白だ
『やだっ!!やめっ……
あうっ!』
何かがブチ切れて5人ほどの血が舞った
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アリス - お疲れさまでした。とてもよかったです、これからも頑張ってください!!! (2020年10月4日 15時) (レス) id: 48980b5e27 (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - だーーっ!!((番外編は結構甘々で面白かったですぅ…もう10周してきます!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: f89a326571 (このIDを非表示/違反報告)
ぺとるしか(プロフ) - どうしてもまたこの作品が読みたくなって、夜中サイト内を探し回り漸くたどり着きました…!!本当に大好きです…名作…!!何度も読み返したくなる素敵なお話を書いて下さり、本当にありがとうございます…(;ω;)また最初から読み直したいと思います!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: 1ba63f4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
倉崎(プロフ) - ふぃやぁ!!!感動しました。お疲れ様でした!!!! (2019年6月30日 19時) (レス) id: 27aa211cd5 (このIDを非表示/違反報告)
山内優菜(プロフ) - 完結お疲れ様でした!これが最後なのが残念です(TT)ありがとうございました! (2019年6月28日 20時) (レス) id: 6807067b24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:根無し | 作成日時:2019年6月9日 12時