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義勇side






任務も無事に終わり、後は屋敷に戻るだけ。






大した鬼ではなかったため、日が落ちてからまだ1時間ほどだ。






幸い、任務地も屋敷からそう遠くない場所だった。






鬼を斬る間にも俺の頭には宇髄の言葉がこびり付いて離れなくて。






「お前それ、惚れられてんだろ、ド派手に。」






日生が、俺を。






今までに感じたことの無いような優越感と幸福感に包まれる。







俺は日生が来てからの一月半、彼女に支えられていた。







早く、早く日生に会いたい。







俺はその一心で屋敷に走り出す。







扉を開ければ。







『あれ?冨岡さん!早かったですね〜!』






「……ああ。」






『ふふ、お帰りなさい!』







あぁ。






ほら。






彼女の暖かな笑顔と、よく通る優美な声。







俺は彼女の顔を見る度に、声を聞く度に冷たく凍った心が溶けていくのを感じる。






俺の気持ちはもうわかってる。







俺は、日生のことが、Aのことが好きだ。







そして彼女も。







彼女も俺と同じ気持ちならば。







「………A」







『何でしょう、冨岡さん』







「……俺は、人付き合いは得意じゃない」







『……まぁ、はい、そうですね』






俺は口数も少ないし、面白みのある話も持ち合わせてない。







だから俺と恋人になったとしても退屈させるだけだろう。







それでも、お前は俺を選んでくれるのか。






それでも、俺のことを好いてくれるのか。







「………………それでも、いいのか。」







彼女は、一瞬きょとんとした顔をして。







『はい!もちろんですよ!』







と花が咲くように笑った。

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きよりん(プロフ) - わらび餅。さん» 飲み会(笑)いえいえ、指摘なんて失礼しました。 (2020年7月8日 10時) (レス) id: 599608a929 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅。(プロフ) - 義勇大好きな女さん» わ〜!そんな風に言っていただけて嬉しいです!お読みいただきありがとうございます〜!! (2020年7月8日 6時) (レス) id: b794bc2212 (このIDを非表示/違反報告)
義勇大好きな女 - 話終わったら、目から水が、、、!? (2020年7月7日 22時) (レス) id: 8ebef6a95a (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅。(プロフ) - きよりんさん» そうです、軟骨になってますね……笑ご指摘ありがとうございます、直しておきます……軟骨と包帯って今から飲み会でもやんのか?って感じですねすいません……笑 (2020年7月7日 5時) (レス) id: b794bc2212 (このIDを非表示/違反報告)
きよりん(プロフ) - 31話と32話に軟骨とありますが軟膏の事ですか? (2020年7月6日 23時) (レス) id: 599608a929 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わらび餅。 | 作成日時:2020年5月22日 11時

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