きょもとすとーんず

嫉妬というのは誰にでもする。 ページ4

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今日は雑誌の撮影で、とあるスタジオに来ている。



控え室に着くとすでにメンバー全員が揃っていた。



まさか樹も早く着くとは。これには結構驚いた。




「あれ、みんな早いね。どうしたの？」




みんなに聞いてもただ黙って俺をじっと見るだけ。


いや、本気でどうした？



心配になって、この控え室に何かあるのかと思って辺りを見回していたら、

遠くの方から「くぅーん」と子犬の声が聞こえた。



まかさ、今日の撮影は子犬と触れ合ったり出来たり！？



スタッフさんに確認したらやっぱりそうだと言われた。




メンバーの変な様子なんて忘れて、

子犬達のほうに遊びに行こうとしたら慎太郎に洋服の襟を掴まれた。





「？ どうしたの慎太郎」


「あそこには行かせられないなぁ」


「？ ...何で？」




ホントに理由がわからなくて

聞き返したのに、メンバーは「え、なんで分からないの？」という顔をする。


え、なになに？！





「さすが、クソ坊ちゃんは空気も読めないか...」


「俺らの目を見て？ほら、きょも、」


「くそ...俺らの中に犬がいなかったから...」


「何か思うことはない？大我」




え、なんで俺貶されてんの？怒られてんの？


とりあえず樹に俺たちの目を見てと言われたからメンバーの目を見てみるけど...




...分からない。




「え、なに？」




また、聞いてみたら今度は大きくため息をつかれた。


いや俺の方がため息したいんだけど。




俺がちっとも理解できないからなのか、

痺れをきらした樹が説明をしだした。




「はぁぁぁ、きょも、ちゃんと聞いてね？

今日の撮影で子犬と撮るのはきょもも気づいたでしょ？

そしたら絶対きょもは子犬の方に行って俺らなんか絶対ほっとかれるでじゃん

1番最初に来たジェシーがそれに気づいてきょも以外のメンバー全員を先に来させてきょもを見張ってたの！」




「はぁ、なるほど」




なんて言ってるけど、実はよく分かってない。


なんで俺子犬と触れ合っちゃダメなの？

え、俺子犬の方いってもまだメンバーは5人いるし5人で仲良くすれば良くない？




「だから、子犬の方に行く時はメンバー全員を連れていくこと！分かったね？」


「...はーい...」




俺だけがよく分からないまま、今日の撮影が始まった。






・


了

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