モブの恋

＊ ページ1

「Aです。よろしくお願いします。」


高校生になって初めてクラスメイトの前で声を出す瞬間。


これほど嫌な時間はなかった。


人見知り＆ちっっっっさい声＆特技、趣味なしの人間が、どうやって周りに印象付けられるっていうの


「初めまして、谷口爽です。趣味はダンス、サッカーで特技は書道、料理です。よろしく。」



幼馴染の爽みたいな子がすぐクラスの中心になっていくんだよね。で、私はモブキャラのまま一年が終わって、気が付いたら卒業までモブって感じかな。


モブでいいから、一生モブで生きるから、友達の一人くらい作りたいな



￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
「不機嫌だね〜。ほら、眉間のしわをとらないと、せっかくの奇麗なお顔が台無しだぞー」


「爽、モブ確定だわ、私」


「そっか〜、俺的にはそれでいいけどね」


「励ませよ！幼馴染だろ！」





「幼馴染、か」


俺はこのポジションが




嫌い

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す