彼らとの毎日５日目 【短編集】【Fischer's】

☆チョコレート いち【Silk】 ページ18

少々、ピンク注意報。

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ガチャガチャと、玄関の鍵が開く音がして、

急いで、出迎える。

廊下の扉を開けば、


｢ただいまー。｣


と、靴を脱ぎながら、笑う彼がいて、


｢おかえりー。｣


なんて返事ができるのが、幸せ。


それでから、彼はいそいそとリビングに入ってきて、


｢じゃーんっ。見て見て。｣


と、手に持っていた紙袋を、

嬉しそうにテーブルの上に置く。


｢なになに？｣


と、私も思わず前のめりになって、それを覗きこんだ。

そこには、有名なブランドのチョコレート。


彼は、


｢なんか、差し入れで貰った。｣


と言って、鼻を触ってから、


俺、あんまり甘いの得意じゃねぇから、お前にやろうと思って。


と続ける。


知ってる。

照れた時、シルクは鼻を触る癖があるって。


私のこと、考えてくれたんだ。


なんて思っただけでも嬉しくって、


｢ありがとう。｣


と、微笑む。


｢なんか、俺、あんまりわかんねぇけど、いいとこのっぽい。｣


｢うわぁ、本当だ。めっちゃいいやつだよこれ。｣


言いながら

紙袋の中から、箱を取り出して、

ソファに腰掛けた。

そしたら、ジャケットを脱いできたシルクが隣に座る。


｢開けていい？｣


尋ねると、


｢どうぞ。｣


と、満足そうな笑顔がかえってきた。

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